「SSWおじさん」という言葉をご存知でしょうか。SSWおじさんとはシンガーソングライターをしているおじさんのことではなく、シンガーソングライター女子を追いかけ回す迷惑なおじさんファンの総称として定着した言葉です。
若いシンガーソングライターの女の子の中にはSSWおじさんに悩まされている方も少なくないようです。
今回はそんなSSWおじさんの特徴や、SSWおじさんへの対策について書いていきたいと思います。
「SSWおじさん」という言葉は、Twitterで某女性シンガーソングライターが迷惑なおじさんファンのことを「SSWおじさん」と揶揄した投稿が反響を呼び広まったものです。
その特徴としては、
・年齢やや高め(40歳以上)
・アイドルのノリが苦手
・チェキは買わない
・バンドよりも弾き語りが好き
・スタンディングより座席が好き
・SSW女子と無料で喋ったり写真を撮る
・SSW女子に音楽的なアドバイスをしてあげる
と呟かれていました。
この特徴の中で迷惑行為だと煙たがられているのは、「音楽的なアドバイスしてあげる」という点でしょう。
上から目線で女性シンガーに偉そうに物を言うおじさんは確かにどこのライブハウスにもある一定数いるように感じます。
一人でストリートライブを頑張っている女の子のファンにもこの手のSSWおじさんは多いようです。
女性シンガーソングライターとそのファンの距離は実際かなり近いことが多いです。
アイドルの場合はマネージャーがついていたり、物販も時間制限が設けられていたり、ファンとの距離はしっかりと保たれていることが多いです。
また、握手券やチェキなどのサービスもお金を貰った上で提供しているので、アーティストもファンも「商売」であるとある程度割り切っています。
それに比べて女性シンガーソングライターはマネージャーもいなければ、物販も一人で行い、特に物販の制限時間も設けられていないことが多いです。
握手券やチェキを売ったり、物販の時間制限を設けるのはアイドルみたいだから嫌だという女性シンガーソングライターが多いようです。
そのため、SSWおじさんと呼ばれる迷惑な人たちは物販を買うわけでもなく、アーティストとダラダラと長話したり、偉そうに上から目線でアドバイスしたりしてきますが、女性シンガーソングライターの物販はそういった隙が多いのです。
ストリートライブをしている女の子なんかだと、SSWおじさんが迷惑行為を繰り返す為、「出禁」という処置を取ったことで、逆恨みされてストリートライブを毎回通報されるといった嫌がらせを受けるといった事例もありました。
執拗にDMを送ってくる人や、中にはライブの帰り道を付けてくるといったSSWおじさんもいると話も聞きますし、SSWおじさんの嫌がらせに耐えきれず、音楽をやめてしまう女の子も少なくないようです。
2016年の5月には、シンガーソングライターとして活動していた女子大生がファンの男にナイフで刺されるという痛ましい事件も起こっています。
ここまでくるとかなり深刻な問題です。
SSWおじさんへの対策としては、まずファンとの距離をしっかりと取るということが一番大事だと思います。
女性アーティストに限らず、男性シンガーもバンドマンも、売れていない時ほど、ファンになって欲しいが為に距離が近くなりがちです。
元から少し異常なファンも中にはいるのかもしれませんが、実は粘着質なファンを育てているのは他ならぬアーティストであることが多いのです。
アーティスト側がきちんと線を引いてあげなければ、向こうは当然「もっともっと仲良くなりたい」と距離を縮めてきます。
ファンに付き纏われたり、恋愛感情を抱かれたりするというのは、ある程度は防ぎきれないところもありますが、アーティスト側がライブに来て欲しいが為に、過剰なファンサービスをしてしまっていることが原因であることも多いです。
以前、ストリートライブをしている女の子のおじさんのファンが、女の子の代わりに先に来て場所を取っているのを何度も見たことがあります。
例えばこういった些細なことでも、ファンの方は「自分はファン側の人間ではなく、アーティスト側の人間だ」と勘違いしてしまうきっかけになり得ます。
ファンの方にご飯をご馳走になったりだとか、車で送ってもらうといったことも勿論同じことです。(意外とこういうことをしているインディーズアーティストは多いです。)
元々、アーティストを応援したいという良心から手伝いを始めたファンも、勘違いして行き過ぎた行動を起こしてしまい、トラブルに発展してしまうケースが多々あります。
基本的にファンに演者側の業務のお手伝いをしてもらうというのはNGだと思います。
先程、書いたようにアーティスト側の過剰なファンサービスで粘着質なファンを増加させていることは事実です。
そこでアーティスト側が見直さなくてはいけないのは、ファンとの距離をしっかりと保つ以外にもいくつかあります。
例えば女性アーティストであれば、SNSでの顔出し、ビジュアルの露出を最小限に抑えるといったこと。
また、これらは距離感の問題に含まれますが、物販に立たない(スタッフを付ける)、SNSでファンに対してリアクションをしない(いいね、リプライ、DM)など具体的に改善できるところは沢山あります。
そして、何よりもビジュアルやファンサービスではなく、優れた楽曲とライブで勝負するということです。
勿論、ビジュアルやファンサービスもアーティストとしてとても大切な要素です。
どんなに歌がよくても、やはり見た目が汚らしかったり不潔ではファンは付きませんし、ファンを大切に出来ないアーティストも成功はしないでしょう。
しかしながら、粘着質なSSWおじさんを抱えている女性アーティストは特に、楽曲やライブのクオリティよりも、ビジュアルやファンサービスの比重が高いように感じます。
楽曲やライブのクオリティが低くても、そこそこのビジュアルでファンサービスをしっかりしていれば、女の子の場合は特にファンはある程度ついてきます。しかし、こういった形で獲得したファンは結局、本当の意味であなたの音楽のファンではない為、あなたが物販に立つのをやめた時に去ってしまうでしょう。
つまり、SSWおじさんからの脱却の第一歩は何よりも、真剣に音楽そのものに向き合うということなのです。
SSWおじさんをはじめとする、迷惑なファンを増やさない為にはアーティスト側の対応にかかっていると言っても過言ではないでしょう。(中には、本当にヤバいファンの方もいますので、もしそういう人に付き纏われたら迷わず警察に相談しましょう。)
物販に立たない、SNSでリアクションをしないなどの行為は一見、ファンに対して冷たい対応にも思えますが、実はしっかりとファンとの間に線引きをするということは、ファンを守ることにも繋がります。
そもそも「SSWおじさん」などという皮肉った総称でファンを見下す姿勢自体、アーティストとしていかがなものかと思う部分も正直あります。(実際、本当に厄介なファンもいるとは思いますが)
SSWおじさんに悩まされている女性アーティストのみなさん、今一度、自身の行いを見直してみて下さい。
実は粘着質なファンを育てているのはあなた自身の行動かもしれませんよ。
そして、アーティストを応援しているファンのみなさん、どうかあなたが好きなアーティスト応援したいという気持ちがあるなら、ライブ後に良かったら素直に一言褒めてあげて下さい。
そして出来るならお金を出してCDを買ってあげてください。
アーティストへの最大の応援は「ライブに行くこと」「CDを買うこと」に尽きます。
それ以上の行為、アドバイスやお手伝いなんてものは一切不要です。
「SSWおじさん」なんていう皮肉な言葉が、これから先また生まれてしまわないように、アーティストとファンそれぞれが自身の行いを見直すきっかけになればと思います。
ライター:kato
2020年よりフリーライターとして活動。 @kato1155ka
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