シンガーソングライター向け 〜色んな楽器を演奏しろ?!〜[記事公開日]2021年5月13日
[最終更新日]2021年06月17日
[ライター]kato

色んな楽器

今回は、プロのシンガーソングライターを目指して活動している方に向けた記事になります。

シンガーソングライターとして活動している人の中には、ギターの弾き語りで活動している人、ピアノの弾き語りで活動している人、或いはオケを使って歌を歌っている人など様々だと思います。

 

歌なら歌、ギターならギター、そんな風に一つの楽器を極めることは素晴らしいことですし、それはとても価値のあることです。

しかし、出来るだけ色んな楽器の経験を得ることも同じくらい大切です。

 

シンガーソングライターの方は特に、出来るだけ多くの楽器を演奏してみた方が良いです。

今回の記事は、色んな楽器を演奏することで得られるそのメリットについて解説していきたいと思います。

演奏出来ない楽器の音は聴こえない

基本的に演奏出来ない楽器の音は、曲の中で聴き分けることが困難です。

あなたが楽器を始める以前、恐らく曲の中で歌以外の楽器を正確に聞き分けることは出来なかったと思います。

 

それがギターを始めて練習していくに連れて、少しずつギターの音が聴こえるようになっていきます。

「聴こえるようになる」というより、正確にはギターが何をやっているのかがわかるようになるということです。

 

これは他の楽器にも言えることで、ベースを練習すればベースの音が聴こえるようになってきますし、ドラムを練習すればドラムの音が聴こえるようになってきます。

 

全ての楽器を演奏出来る様になるなんて、レベルが高すぎると思うかもしれません。

演奏出来るといっても、少しかじる程度でも良いのです。

ドラムでいえば、バスドラ、スネア、タム、ハイハット、シンバルなどドラムの構造を理解し、基本的な8ビートを刻めるようになるだけでも全然違うと思います。

少しやってみるだけでも、今まで全然聴こえなかったバスドラの音が聴こえてきたり、ドラムが曲の中でどういうことをやっているのかがわかるようになってきます。

これは、ギターもベースもピアノも同じで、仕組みを理解し、どういう風に演奏しているのかを知るだけで、曲の中で何をやっているのかが少しずつわかるようになってきます。

 

そもそも知らない音を聴き分けることなど出来るわけがありません。

ベースの「スラップ」の音を知らない人は、曲の中でスラップ奏法が用いられていることに気付き用がないのです。

 

 

楽器をそれぞれ分離して聴けるようになると、曲の聴ける幅がぐっと広がります。

「歌」を聴く人はやはり、意味のわかる日本語の歌詞の邦楽を聴くと思います。

しかし、楽器の音を聴けるようになると洋楽を聴くのもまた楽しくなりますし、今までポップスしか聴けなかったのがジャズやファンクといった、違ったジャンルの音楽も聴けるようになっていくでしょう。

 

どれだけ多くの音楽をインプットしているかということは、どんな楽器を演奏する上でも、言わずもがな、物凄く重要です。

演奏出来る楽器が増えれば増えるほど、聴ける音楽の幅は確実に広がり、音楽家としてのレベルアップに繋がります。

 

勿論、楽器を演奏出来なくても、楽器の音を聴き分ける訓練をすれば聴き分けられるようにはなりますが、その楽器に触れてみるのが一番手っ取り早い方法だと思います。

どの楽器も繋がっている

楽器はどの楽器同士も必ず繋がっています。

ギターで弾き語りをしている人が、ピアノで弾き語りをしようと思った時、意外とすんなり出来てしまうケースがあります。

ピアノを全く習っていないのにです。

 

それはなぜかというと、コードを知っているからです。

ギターで弾き語りしている人は、コード進行の仕組みをある程度理解しています。

その仕組みをそのままピアノに応用出来ます。

勿論、ピアノにおける指使いであったり、ペダルの操作であったり、基本的なことは勉強する必要がありますが、何か一つでも楽器をやっていると、その楽器で得たスキルや理論は応用が効きます。

ピアノをやっていた人がギターを弾く場合も全く同じことが言えますね。

 

ギターをやっている人は、ベースも意外とすぐに弾けてしまったりします。

これもまた、コードの理論がわかっているからですし、ギターの3〜6弦とベースの1〜4弦は音が同じ為です。

またベースの音は、基本的にピアノの左の低音と同じ役割を担っています。

 

ですので、ベース音の動きがわかると、それをピアノに応用することも出来ます。

またベースのリズムとドラムのバスドラのリズムは基本的に連携しています。

こういった、楽器同士のアンサンブルの基本的な仕組みがわかってくると、曲の聴き方も変わってきますし、自分がバンドの中で演奏する時にも他の楽器を意識することが出来るため、演奏の質が上がります。

 

また自分で曲を作る際にも、今までギターで曲を作っていた人は、ベースとドラムでリズムから作ってみるなどすると、また全然違ったテイストの曲が作れるのでオススメです。

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DTMでオケを作ってみる

一通り楽器の仕組みがわかったら、DTMを使って自分でオケを作ってみるのもオススメです。

ドラムを触ったこともなく、知識もない人は、ドラムの打ち込みをしようと思っても、何をしたら良いか全くわからないと思います。

しかし、先程書いた、基本的なドラムの構造さえ理解できていれば、打ち込みはそれほど難しくありません。

 

それはベースや鍵盤を打ち込む際も同じです。

ドラムを打ち込み、ベースやピアノは実際に弾ける環境があるなら、弾いてもいいですし、打ち込んでいき、オケを作ってみましょう。

 

自分でオケを作ってみることで、楽器同士の関係性の理解が深まります。

 

もう一つオススメなのは、好きなバンドのバンドスコアを買ってきて、その楽譜通りに全部の楽器を打ち込んでみるという方法です。

これは楽器を譜面を見ながら練習するのと同じで、打ち込みの練習として、譜面通りに打ち込んでいくと曲の成り立ちが理解できてとても面白いですよ。

DTMに必要な機材って何?

全部一人で演奏出来たら最高

シンガーソングライターはフルバンドの音源を作ろうと思ったら、サポートメンバーにギャラを払って演奏をお願いしなくてはなりません。

これを最終的に全部一人で完結出来たら最高だと思いませんか?

実際に、シンガーソングライターの斉藤和義さんなんかは自身の作品の多くを、一人で全ての楽器を演奏して仕上げています。

ライブでピアノとギターの両方演奏出来るというのも、それだけでかなりカッコ良いです。

更にドラム、ベースもこなし、一人でフルオケの音源を作れたらかなり強いですよね。

 

そのレベルまでいくには、やはり音楽的なセンスと努力が必要不可欠ですが、せっかくならそこを目指してみてはいかがでしょうか?

少しでも他の楽器の経験があれば、サポートバンドとスタジオで合わせた時に、他の楽器のことがさっぱりわからず、自分の曲なのに全く口出し出来ない、なんてことはなくなるでしょう。

多少なりとも他の楽器の経験を積むことで、サポートミュージシャンと会話もしやすくなりますし、間違いなく作品も良いものになっていくと思いますよ。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。恐らく楽器を何か一つでもやっている時点で、きっと他の楽器への興味はあると思います。

気になる楽器があったら迷わず是非トライしてみて下さい。

今やっている楽器と同じくらい上手に出来なくても良いのです。

間違いなく、新しい楽器を練習した時間も自身の音楽スキルのアップに繋がっていきます。

 

シンガーソングライターの方は基本的に一人で演奏する機会が多いので、他の楽器に無頓着になりがちです。

色んな楽器を演奏した方が良いのは、音楽家を志す全ての人に言えることです。

今回、シンガーソングライターの方に向けて書いたのは、シンガーソングライターは自分が演奏している楽器以外の楽器に触れる機会が特に少ないからです。

バンドマンはスタジオ練に入った時に、休憩時間に遊びで他の楽器を触らせてもらったりといったことがよくあると思います。

シンガーソングライターの方は、サポートバンドとスタジオ練に入る回数が圧倒的に少ないですし、サポートメンバーとなると半分プロみたいな方であったりもするので、気軽に「ちょっとベース弾かせて」とは言いにくかったりします。

ですので、シンガーソングライターは特に、自発的に色んな楽器に触れる機会を作っていくべきです。

オケで歌を歌っている人も、まずはギターかピアノで弾き語りをしてみると良いでしょう。

楽器を演奏することで、歌のレベルアップにも必ず繋がります。

 

何の楽器をやるのでも良いと思います。

あなたが今やってみたいと思っている楽器から、取りかかってみましょう。

新しい楽器への挑戦は、必ず自身の音楽の糧になってくれますよ。

ライター:kato

2020年よりフリーライターとして活動。 @kato1155ka

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