カラオケにおけるエコーの正しいかけ方[記事公開日]2022年5月29日
[最終更新日]2022年05月29日
[ライター]ソロモンの 猫

カラオケで歌を歌う時、エコーをどのくらいに設定して歌っていますか?

そもそもエコーとは一体何のことで、どのくらいに設定するのがベストなのでしょうか。

エコーをかけることで得られる効果と、そのメリット、デメリットを解説していきたいと思います。

①エコーとは

「エコー」は簡単に言うと、反響のことで「やまびこ」の一種と考えてもらうとわかりやすいと思います。

ヤッホー、

ヤッホー、

ヤッホー

と音が繰り返されるエフェクトで、「ディレイ(遅延)」と同じ類です。

「ディレイ」の遅延の間隔が短いものを「エコー」として扱うことが多いです。

似たもので「リバーブ」という言葉がありますが、「リバーブ」は「残響」を意味します。

音が色んなところに当たって跳ね返って、時間と共に音が小さくなっていくイメージです。

お風呂場やコンサートホールで声がよく響くあの感じです。

どちらも「音の広がりを生み出す」エフェクトです。

一般的なカラオケには「リバーブ」というものはなく、カラオケでは「エコー」が「リバーブ」の役割を担っています。

ですので、カラオケにおいては「エコー=リバーブ」で音の広がりをコントロールするものという解釈で問題ありません。

②エコーのメリット

 

・歌が上手く聴こえる

エコーをかけると音に広がりが生まれる為、エコーをかけるだけで幾分か歌が上手く聴こえます。

歌っている側もエコーがあると歌っていて気持ち良いですし、良く響いてくれる分、力まずに楽に歌えたりもします。

③エコーのデメリット

・歌が下手になる?!

エコーをかけることのデメリットも沢山あります。

エコーをかけて歌ってばかりいると、歌が下手になる可能性があります。

 

というのも、「エコーをかけると歌が上手く聴こえる」のは細かいピッチやリズムのズレをごまかしてくれるからなのです。

一度、カラオケでエコーを沢山かけて歌ったものと、エコーを0にして歌ったものとを録音して聴き比べてみて下さい。

エコーを完全に切って歌ったものが、凄く下手に聴こえると思います。

しかし、それが本来のあなたの素の歌声で、エコーは歌を良く聴かせる為にお化粧をしている状態になります。

 

エコーをかけて歌う方が気持ち良いのでついつい深くかけてしまいがちです。

エコーをかけて歌ってばかりいると、歌の粗さに気付くことが出来ないので歌が下手になる危険性があるのです。

 

また、エコーをかけすぎると細かい歌のニュアンスが失われてしまいます。

特にアップテンポの曲でエコーをかけすぎると、リズムのキレがなくなります。

曲によってエコーの量を変えるなら、バラードでは少し深めに、アップテンポの曲では少なめに設定すると良いです。

④エコーのおすすめの設定

友達とカラオケに行く時や、みんなで純粋にカラオケを楽しむといった場合にはエコーは好きににかけても良いと思います。(かけ過ぎは禁物ですが)

しかし、歌を練習する場合は出来るだけエコーを少なくして練習しましょう。

 

歌の練習においては出来るだけ残響の少ない場所で、自分の素の声を聴くということがとても大切です。

お風呂場で歌うのはとても気持ち良いですが、同じ理由で練習の場所にはあまり適していません。

スタジオなどある程度吸音してくれる環境の方が正確に自分の声を聴くことが出来るのでオススメです。

 

カラオケボックスでもオケの音量をすごく小さくして、マイクを使わずに生歌で練習するという方法もあります。

この方法が一番自分の素の声で歌うことになるのでピッチを鍛えられます。

 

エコーやリバーブの数値は部屋の広さによっても変わってきます。

狭い部屋と広い部屋では、エコーを同じ量に設定しても響き方が全然違ってきます。

ですので、自分の耳を頼りにエコーの量を調整するようにしましょう。

⑤エコーを完全に切って練習することの弊害

エコーを完全に切って歌うとかなりシビアになるので、練習にはなるのですがこれにも実は一つ弊害があります。

それは本番と環境が大きく変わってしまうということです。

 

本番のライブでは少なからずリバーブがかかっていたり、部屋の大きさによって残響が大きい会場もあります。

普段、エコーやリバーブなしの状態でしか歌っていないと、今度は逆に残響がある環境に戸惑ってしまう可能性があります。

ですので、エコーは少しだけかけて練習しておくのがベストです。

 

或いは、普段はエコーを全くかけないで練習しておいて、本番直前の練習やリハーサルではエコーを少しかけるようにするなど、本番の環境を想定した練習も取り入れることをオススメします。

⑥ライブハウスにおけるエコーとリバーブ

ライブハウスでライブをする場合に、「もっと声に広がりが欲しい」と思ったとします。

ライブハウスの場合は「エコーをかけて下さい」ということは殆どなく、「リバーブを深くして下さい」と言います。

「エコーをかけて下さい」でも通じるのですが、残響が欲しい場合は「リバーブをかけて下さい」というのが一般的です。

あまり使わないと思いますが、特殊な「やまびこ」のようなエフェクトをかけたい場合は「ディレイ」をかけることになります。

ライブハウスも会場によって、音の響き方が全然違うのでリハーサルで随時確認する必要があります。

⑥CDでは意外とリバーブは少ない

一度、ボーカルのリバーブに注目してCDを聴いてみて下さい。

ジャンル、楽曲、時代によってリバーブの量は様々ですが、思ったよりもリバーブが少ないと思う曲が多いのではないでしょうか。

少なくとも、カラオケでエコーをガンガンにかけたような音源はなかなかないと思います。

 

音源でもボーカルの細かいニュアンスや表現を殺してしまわないように、リバーブは最小限にします。

リバーブが深いものが流行っていた時代もありますし、リバーブの量は好みに寄るところも大きいですが、音源でもかけ過ぎは禁物なのです。

 

本当に歌が上手い人はリバーブを深くかけてごまかすことはしないのです。

 

アイ/秦基博

 

この曲のAメロ部分の歌を注意して聴いてみて欲しいのですが、エコー、リバーブは殆ど何もかかっていませんよね。

アコースティックな音源でもボーカルのリバーブはあまり深くはかけていないものが多いです。

 

こちらは同じ「アイ」という曲のライブ映像ですが、先程の音源と聴き比べてもらうとリバーブがとても深く感じると思います。

広いライブ会場では勝手に音が反響して、ある程度天然でリバーブがかかるのです。

リバーブが深い方が好きという方もいれば、リバーブは薄い方が好きという方もいます。

リバーブの深さは好みの問題なので、かけ過ぎでなければ基本的には好きにかけて大丈夫です。

 

リバーブは深くかけると音が遠く感じられ、薄くなればなるほど音が近くに感じられます。

イヤホンで聴いてもらうとわかりやすいですが、「アイ」のCD音源の方がライブ版に比べ、音像がはっきりしていて、耳元で歌われているような感覚があると思います。

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まとめ

カラオケにおけるエコーもライブにおけるリバーブも、その効果は基本的には同じです。

どちらも音に空間的な広がりを持たせる効果があり、曲によっては歌を何倍にも魅力的にしてくれます。

 

しかし、何度も言いますが、かけすぎは禁物です。

エコーやリバーブは歌や演奏の粗をごまかしてくれるのでつい深めにかけてしまいがちですが、繊細な表現が全部ぼやけてしまいます。

歌の練習をする時は特に、エコーやリバーブの量は少なくしましょう。

エコー、リバーブの設定も自分の歌に合った設定があると思うので色々試してみて下さいね。

ライター:ソロモンの 猫

法政大学文学部日本文学科卒業。大学在学中、小説、詩、文章の書き方を学ぶ。2020年よりフリーライターとして音楽をメインに幅広いジャンルの記事を執筆中。 @soromonnoneko