「サウンドクリエイター」という仕事のリアルな話[記事公開日]2021年9月5日
[最終更新日]2021年09月5日
[ライター]Kaoru

将来、音楽で生活していきたいと思う方はとても多いと思います。

音楽の仕事と言えば花形である歌手、アーティスト、作曲家のようなものから、エンジニアのような縁の下の力持ちのような仕事まで様々な仕事があります。

今回は、その中でも特に人気な職業である「サウンドクリエーター」についてのリアルなお話しをしていきたいと思います。

サウンドクリエーターとは

「サウンドクリエーター」と一言にいっても、仕事の幅はかなり広いので一概に定義することは難しいのですが、特に皆さんの身近にあり、イメージしやすいものと言えば

  • ゲーム内で使われるBGM、効果音、テーマ曲、等々の制作。
  • 遊技機、いわゆるパチンコやスロットでのBGM、効果音、動作音の作成や動画への音の当て込み作業、整音など。

になります。

それぞれの仕事に関して詳しく説明していきます。

ゲームに関する仕事

ほとんどの場合はゲーム制作会社に就職し、会社員という形で仕事をしていきます。(業務委託での仕事もあります。)

日本にも有名な企業がいくつもありますね。

【就職】という契約、つまり月給制・年俸制になるので安定した収入が見込めます。
会社によって規模は様々ですが、常設スタジオが用意されている場合が多く、プロクオリティの高価な機材を使用することができるのでとても面白く貴重な体験ができると思います。

世界的に愛されているような、有名タイトルに携わるチャンスがあるので実績を作りたいという方にはかなり良い環境でしょう。

実績を作ってから独立する方もいます。

就職するには、かなり競争率が高い上にポートフォリオの提出が必須になるのでかなり難しいのが現実ですが、オーディオミドルウェア(CRI ADX2, Audiokinetic Wwiseなど)の使用経験や、ゲームエンジン(Unreal Engine, Unityなど)の使用経験があると有利。

特別な資格が必要になることはないので誰でもチャンスがあります。

遊技機に関する仕事

雇用形態は【業務委託】の場合が多く、仕事が発生した時だけ働く形になります。

自由な働き方ができる分、収入は不安定な場合が多いです。

業務委託になるのでDAWやシンセサイザーなどの機材は、自分で用意する必要があります。
遊技機を楽しむクライアント目線になることが必要になるので、柔軟な対応ができないといけません。

1秒~3秒程の短い効果音を作ることが多く、月に100パターン以上の納品が必要であったりとかなり忙しい仕事。

在宅を推奨している会社が多いので、コロナ禍でも安心して働けます。

仕事に必要なもの・スキル

それぞれ、専門的な仕事なだけに、なくてはならないものやスキルがあります。

パソコン、ネット環境

まずは、当たり前ですがパソコンになります。
OSに関してはWindowsでもMacでもOKだと思います。
マシンスペックに関しては、簡単な効果音程度ならあまりハイスペックでなくとも問題ありませんが、オーケストラなどを作る場合はそれなりの性能が必要。

そして、ネット環境。
サウンドクリエーターは仕事をまとめてくれるディレクターなど、それぞれの役割があり、いろんな方とチームになって仕事を行います。
データの共有・進捗状況の把握・修正など、コンスタントにやり取りする必要があります。

時には、SkypeやZOOMなどのビデオチャットツールで打ち合わせをする場合があるので、WEBカメラもあると良いでしょう。

基本的な音楽機材

DAW、波形編集ソフト、オーディオインターフェース、モニタースピーカーなど。

音楽制作をする際にはシーケンサー、いわゆるDAWで行うので必ず必要です。
(Pro tools、cubase、Studio One、Logic Proがオススメ!)

また、しっかりとしたモニター環境の構築に欠かせないオーディオインターフェースやモニタースピーカーも用意した方が良いです。

あまり、高価なものは求められませんが、なるべくフラットなモニター環境を作っておきましょう。

コミュニケーション能力

クリエーターというと、1人で黙々と作業しているイメージが強いと思います。
しかし、そんなことはありません。

仕事をしていると、どうしてもアブノーマルな案件を任されることがあります。
自分だけの解釈で進めてしまうと、ボツになってしまい、無駄に時間だけが過ぎてしまい辛い思いをします。

なので、ディレクターにしっかりと自分の伝えたい内容をまとめて、やり取りする能力は必須でしょう。

コミュニケーションを取り合うことで、チームの絆が深まり、良い関係性を作れるようになることが理想だといえます。

高品質のシンセサイザーと知識

Native Instruments MASSIVE

特に使用頻度が多い楽器と言えば「シンセサイザー」だと思います。
Native InstrumentsのKOMPLETEにバンドルされている「MASSIVE」で十分ですが、Sylenth1なども扱えるようにしておくと便利。

時と場合によって使い分けることで効率よく進めることができます。

また、思い浮かべたサウンドを作り上げるために各パラメータ・ツマミの役割を知っておく必要があります。
仕事となると必ず納期が指定されるので、決められた期間の中でどれだけクオリティの高いサウンドを作れるかが肝になります。

知識だけでなく、経験を積むことが必要になるので積極的にシンセサイザーをいじるようにしましょう。

リードトーンに拘ろう!おすすめのソフトウェア・シンセサイザー音源 – DTM博士

自分に合った気分転換方法を知ること

忙しい時期になると、毎日10時間以上パソコンと向き合うことになります。
しかも、かなり頭を使うので精神的にかなり疲弊してしまいます。
納期が迫ってくると、更にプレッシャーがかかります。

忙しすぎて、倒れてしまったりしたら迷惑をかけてしまいます。
どんな仕事でも身体が資本です。

なので、自分の気持ちをスッキリさせてくれるような方法を知っておきましょう。

スポーツで汗をかいたり、友人と遊んだり、何でもOK!

オススメの機材

Expressive E ( エクスプレッシブ・イー ) Touche SE

直感的に、動きのあるサウンドを簡単に作り上げることができるコントローラー。
タップする、押し込む、スキン上で指を滑らせる等、の動作で思いもよらない面白いサウンドが完成します。

アイデアが思いつかず仕事が進まない時に、このコントローラーを活用することで、インスピレーションを刺激してくれます。

Expressive E Touche SEを…
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KORG ( コルグ )  minilogue xd ハイブリッドシンセ(アナログ&デジタル)

本物のアナログサウンドとデジタルマルチエンジンを搭載したシンセサイザー。
アナログサウンドもデジタルサウンドも鳴らすことができます。

豊富なノブだけでなく、ツマミも装備されているので、サウンドメイクの幅は、無限大。

ノイズジェネレーターも搭載されているので、パーカッション的な音色にも対応できます。

実際に自分の手でサウンドを操作することで、シンセサイザーの仕組みを理解することができます。

初心者にもオススメの機材になります。

KORG minilogue xd – Supernice!DTM機材

Waves(ウェーブス) Vitamin Sonic Enhancer

プロ御用達のプラグインメーカー「Waves」による人気プラグインの1つ。
こちらは、マルチバンドのエンハンサーです。

エンハンサーは、主に倍音を与えて音に力強さを与える役割を持ちます。
個別のトラックに使用したり、マスタートラックに使用したりと使い勝手が良いところが気に入っています。

また、プリセットがとても優秀なので簡単かつ迅速に迫力を出すことができます。

かなり、使用頻度の高いプラグイン。

頼れるプラグイン・バンドル!WAVESのプラグインってどんなの? – DTM博士

Waves(ウェーブス) Kramer Master Tape

オープンリールのテープに録音したようなサウンドを再現できるアナログテープシミュレーターです。

大人な雰囲気を演出したい時にかなり重宝しており、ジャズ系にピッタリ合います。

ノイズ成分を調整することで、古い機材(ラジオやレコードのような)の雰囲気を作り上げることができます。

Native Instruments(ネイティブ インストゥルメンツ)DRIVE

KOMPLETEシリーズにバンドルされているので、ご存知の方が多いプラグイン。

ディストーションとフィルターをセットにしたものとなっています。
フィルターにはモジュレーションも搭載、インターフェースもシンセらしいものとなっています。
サウンドメイクの幅はとても広く、ボーカルに倍音を加えるだけのライトな使い方から強烈なサウンドを簡単に作れます。

プリセットを選ぶだけでも、いろんなことができるので使い方次第!

制作テクニック

知っておくといざという時に役に立つ、テクニックをご紹介していきます。

リバース

その名の通り、逆再生させることです。
基本的にDAWのオーディオ編集で簡単に行うことができます。

よくある使い方と言えば

  • シンバルの音をリバースさせることで、「シュワワワァァ」というサウンドを作る。
  • バスドラムに使用することで、DJのスクラッチのようなサウンドを作る。
  • ギターやピアノに使用することで「幻想的」なサウンドを作る。

など、他にも風や海などの環境音に使用することで思いもよらない面白いサウンドを簡単に作れます。

ゲートリバーブ

トラックにリバーブとノイズゲートをかけることで、音に広がりを持たせながらも残響の余韻を切るテクニック。
そうすることで、派手で切れの良いサウンドになります。
スネア、打撃音、効果音に使うことが多いです。

単純に音圧を上げるだけではまとまりがありませんが、ゲートリバーブを使えばナチュラルに迫力を出すことができます。

カクテルパーティー効果

人間の耳は「気になった音が大きく聞こえる」という特性があります。

つまり、サウンドの頭をオートメーションで持ち上げることで簡単に強調させることができるのです。
そうすることでほぼ強制的に聴かせたいサウンドに注意を惹くことがでるテクニック。

この効果を知っておくと、ミックスにも役立ちます。

以上、サウンドクリエーターについてのお話をしてみました。

サウンドクリエーターはかなり職人的な職業でしたね。

少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!

ライター:Kaoru

2017年から作曲家、編曲家として本格的に活動を開始。楽曲提供・MIDIデータ制作・ミックス・マスタリング・オンラインでの講師など幅広く活動中。 Webサイト:https://kaoru113portfolio.wordpress.com/

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