音楽で飯を食べていく 〜メジャー、インディーズ徹底比較〜[記事公開日]2020年10月21日
[最終更新日]2021年06月17日
[ライター]kato

メジャー、インディーズ

音楽が好きな人なら誰しも、音楽で飯を食べていきたい、生活していきたい、そんな夢を抱いたことがあるのではないのでしょうか。

今回の記事では、

・メジャーとインディーズの違い

・メジャーデビューする方法

・インディーズで生計を立てる方法

に焦点を当てて書いていきたいと思います。

メジャーデビューしてレコード会社、事務所と契約して活動する

まずは、一番の花形でもあり、きっと多くの人が憧れるであろうメジャーデビューというものについてです。

そもそもメジャーデビューとは何なのでしょうか。

メジャーデビューとは大手のメジャーレコード会社からCDを発売することです。

世界三大メジャーレーベルは

  • UNIVARSAL(ユニバーサル)
  • Warnar(ワーナー)
  • SONY(ソニー)

と言われています。

それ以外でも日本国内においては、エイベックス、ポニーキャニオン、トイズファクトリー等、世界三大メジャーの会社に比べても遜色ない規模でプロモーションを展開している会社が多数あります。

それらをひっくるめてメジャーレコード会社と呼んでいます。

なので、そもそもメジャーの会社というもの自体の境界線が曖昧であるとも言えます。

メジャーデビューする為には

メジャーデビューする為には大きく分けると二つの方法があります。

 

・オーディション、コンテストで契約を勝ち取る

・レコード会社にプレゼンのライブをして契約を結ぶ

 

オーディション、コンテストの優勝の景品としてメジャーデビューが確約されているものがあります。

優勝商品が賞金だったり、有名フェスへの出場権だったり、どんなオーディションやコンテストでも優勝すればメジャーデビュー出来るというわけではありませんが、一番わかりやすいメジャーデビューの方法と言えるでしょう。

ではそれ以外に方法がないのかというとそんなことはありません。

多くのアーティストは後者で、地道に活動をしてファンを増やしてレコード会社の人間に対してプレゼンのライブをします。

「こういう音楽をやっていて、これだけのお客さんが集められます」

といった要素をアピールして、レコード会社の人間が、

「このアーティストのCDを出したい」

と思ったら契約が成立するわけです。

これは当然、ライブの良さもさることながら、動員、CDのセールス、ビジュアル、色んな要素が絡んできます。

動員が全然なくても、可能性を認められれば契約出来てしまうケースもありますし、動員がとにかく多ければCDのセールスも見込めるわけですから、契約出来る可能性は高くなります。

最も重要なのは人脈作り

そもそも、ライブをレコード会社の人に見てもらう為には、レコード会社の人に人脈がなくてはいけません。

メジャーデビューを目指すにあたって、関係者との人脈を作っていくことが物凄く大事になってきます。

 

具体的に人脈作りにおいて有効な方法を挙げると、

①レコード会社や事務所にデモテープを送る

②ライブハウスの店長に相談する

③知り合いの単独ライブを観に行く

④ストリートライブをする

があります。

①レコード会社、事務所にデモテープを送る

これは誰でも思い付きそうな方法ですし、その分効果も薄いです。

有名なレコード会社や事務所になってくるともの凄い数のデモテープが送られてきます。

その中でまず聴いてもらえる可能性と、そこで引っかかる可能性というのは、やはり低いと言わざるを得ません。

しかし、可能性は決して0ではありませんので、1〜2社送った程度で落ち込まず、とにかく数を打つことだと思います。

実際にデモテープからデビューまで漕ぎ着けたバンドから聞いた話ですが、真っ赤な封筒を用意したり、透明の封筒を用意したこともあると言っていました。封筒選びの時点で勝負は始まっているのです。まずは聴いてもらうための努力が必要ということですね。

②ライブハウスの店長に相談する

有名なライブハウスや老舗のライブハウスになってくると、メジャーアーティストがライブしに来る機会もあります。

そうするとレコード会社の人や、事務所の人も出入りすることが当然あるわけで、ライブハウスの店長はそういった関係者とのパイプを持っていることが多々あります。

売れているバンドはライブハウスの店長に可愛がられていたケースが非常に多いです。

ライブハウスの人に気に入ってもらえれば、有名なアーティストとの対バンイベントを組んでもらえる可能性もグッと高くなりますし、そういうイベントの打ち上げには関係社も同席していることがありますので、出来る限り打ち上げにも積極的に参加しましょう。

③知り合いの単独ライブを観に行く

これも人脈を作る上で凄く有効な方法です。

知り合いや先輩の単独ライブを観に行き、楽屋挨拶なども出来ればさせていただき、可能であればこれも打ち上げに参加させてもらいます。

人気のあるアーティストのライブであればあるほど、色んな業界の関係者が観に来ていることが多いです。

コミュニケーション力がある程度必要とされますが、人脈を作る為には積極的に人の集まる場所に足を運ぶことは重要です。

この際、必ず名刺代わりになるもの、アーティストであればCD、チラシなどを用意しておきましょう。

打ち上げは出る必要のない不毛なものもありますのできちんと見極めましょう。

良い打ち上げでは素晴らしいビジネスパートナーとの出会いや、良いイベントへの出演が決まるといったこともあり得ます。

中には打ち上げでレコード会社の方と知り合い、そこから気に入られてトントン拍子にメジャーデビューが決まったといった話もあります。

④ストリートライブをする

可能性としては決して高くはありませんが、ストリートライブを関係者に見てもらえて、声をかけてもらえたといった話もあります。

これは相当人を集めて話題にならない限りは運頼みになってしまうので、デモテープ同様、とにかく数を打つしかありません。

不特定多数の人に聴いてもらえるストリートは色んな可能性を秘めていると言えます。

以上4つの人脈作りの方法を書きましたが、決まった方法はありません。

メジャーデビューを目指すアーティストたちはとにかくありとあらゆる手段を使って人脈を増やしていくことを強くオススメします。

メジャーデビューしたら食えるのか?

メジャーデビューしたら生活していけるだけのお給料はいただけるのでしょうか。

これもピンキリで一概には言えませんが、デビューしたての新人だったり、世間的に売れていないミュージシャンの場合は、メジャーデビュー=生計を立てられるとは限りません。

契約を結んでも固定給が出ないなんてこともザラにありますし、貰えてもせいぜち10万円前後だったりと、とてもそれだけでは生活出来るような金額ではないため、メジャーデビューしながらもアルバイトをして何とか食いつないでいる人も少なくありません。

メジャーデビューはゴールではなく、そこからがスタートなのです。

インディーズで活動して生計を立てる

メジャーからCDをリリースするのはきっと多くのアーティストの憧れだとは思いますが、インディーズでの活動で生計を立てることも不可能では決してありません。

寧ろ、SNS、YouTube、サブスクリプションといったツールが誰でも利用できるこの時代、やり方次第ではインディーズでも十分にお金を稼ぐことが出来ます。

メジャーでCDをリリースしてアーティストに入ってくる印税は1〜3%です。

3000円のアルバムが1万枚売れたとすると、

3000万円の売り上げになります。

印税が3%だとすると、

3000万円の3%なので、アーティストに入ってくるのは90万円になります。

インディーズで3000円のアルバムをライブ会場で手売りした場合、売り上げの100%がアーティストの手元に残りますので、

300枚売れば上記と同じ90万円になります。

勿論、インディーズの場合はCDの制作費やプロモーションにかかる費用も自分たちで出さなくてはいけないので、口で言うほど簡単なことではありません。

しかし、それでも自分たちの好きな活動が展開できる、売り上げを他者に持っていかれることがないといった理由から、メジャーデビュー後に独立し、インディーズで活動を展開するアーティストも増えています。

インディーズのデメリット

どこにも属さずフリーランスとしてインディーズのミュージシャンで生計を立てる人は数多くいます。

しかしながら、インディーズのデメリットもあります。

活動の規模が小さい

当然ですが、メジャーアーティストの様にテレビの音楽番組に出演したり、タイアップを取ったり、大型の音楽フェスに出演したりといった大規模な活動を展開するのが難しいです。

インディーズでも人脈があったり、メジャーに負けないほどの知名度があれば問題はありませんが、多くのインディーズのアーティストは生計を立てるのに精一杯で、大規模なプロモーションをかけることが出来ずにいます。

社会的信用が低い

フリーランスのミュージシャンとして生計を立てられても、社会的な信用はかなり低いです。

クレジットカードの審査が通らなかったり、賃貸マンションの契約が結べなかったりすることも少なくありません。

会社に属するメジャーのミュージシャンとは違い、社会的な信用を得るには時間がかかります。


メジャー、インディーズ、それぞれメリット、デメリットがあります。

若いアーティストは漠然とメジャーデビューに憧れて、メジャーデビュー=成功だと勘違いしている人も少なくありません。

大切なのはメジャーかインディーズかではなく、どのような音楽活動を、誰に向けて、誰と一緒に、展開していくかではないでしょうか。

そういったビジョンを明確に持ち、努力し続ることが成功への近道だと思います。

ライター:kato

2020年よりフリーライターとして活動。 @kato1155ka

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