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ストラトキャスターを極める!(ネジ編)2015年12月7日 , ライター:澤田 卓也

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前回「ストラトキャスターを極める!(トレモロアーム編)」はストラトのアームの調整についてお話ししましたが、今回は音のグレードアップについてです。

音のグレードアップというと、ピックアップを変えるというのを思い付くと思いますが、それはここでは置いておきます。
ここではもう少し地味かもしれませんが、あまりお金をかけずに音質を変えるためのパーツについてお話しします。

ストラトには実にたくさんのネジが使われています。

ここでピンと来た方、そうです、今回の主役は「ネジ」です。

ネジの締め方

まず最初にネジの締め方について、です。

なんだ、と思うかもしれませんがたったこれだけですごく音が変わります。

ギターに使われているネジには金属と金属をつなぐものと、金属と木をつなぐものとの2つがあります。
このうち、注意が必要なのは金属と木をつないでいるネジです。

このネジは締める時に適当に締めてしまうと「しめた!」ではなく「しまった!」ということになります。
(すいません(>_<) )

適当に締めると締め直すたびに新しいネジ穴をネジで切っていくことになるのでだんだんと木がぼろぼろになっていきます。
このようなことが起きてしまうといったんネジ穴を埋めて新しくネジ穴を切り直さなければいけなくなります。
このようないわゆる木ネジを締める際には次のようにやってみてください。

  • 1. ネジ穴にネジを差し込む
  • 2. ドライバで締めるのと逆のほうに一度まわす。
  • 3. ゆっくりと力を入れずに逆に回すと「コトッ」という感じでネジが落ちる感じがあるところがあります。この感触がしたところでネジが今のネジ穴にはまります。中々わかりづらいときにはゆっくりとまわして落ちる感触のみを(微妙ですが)頼りにしてください。
  • 4. ネジ穴におさまったところから普通にネジを締めていきます。この時も力を入れずに締めてください。

以上です。

また木ネジは場所によってちゃんと締めたほうが良いところと締めすぎないほうがいいところがあります。
ほとんどの場所は締めすぎないほうが良い結果になります。

・ピックガードを止めてるネジなどは一度いっぱいまで締めて少しだけ緩めてください。

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・ストラップピンは緩めすぎるとストラップピン自体が緩んで来るのできつくしめなければ普通で良いと思います。

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・ペグを止めてるネジは全部緩めると音に締まりが無くなります。
私はストラトの場合、一つおきに緩めています。

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・一番大事なのはネックを止めてるネジ。
これは好みになることが大きいですが、私は上の二つを少しだけ緩めて下側はきつくない程度にしています。

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このように「木」をネジで締め付けない事でギター本体の鳴り方が変わってきます。

ただこの辺りはあくまで好みもあるので一概にこれがいいということではありませんのでご了承ください。

ネジの交換

いわゆるヴィンテージギターと今のギターでは同じメーカーのものでも木はもちろんネジの形状、材質が違います。
ヴィンテージが良いと言われるにはこのようなちょっとしたネジなどの違いもあります。

ヴィンテージに使われているネジは今のものよりも硬いと言われています。
なので今のギターも同じような硬い材質のネジに交換することでギターの鳴り方が変化します。

硬い材質のもの、というとステンレスのネジですね。
パーツメーカーからステンレスのネジが出ています。
中にはネットで見つかりづらいものもありますが、根気良く探してみてください。(ほとんど楽器店で見つけられると思います)

私がいろいろ「ネジおたく」と呼ばれながら試した結果、ステンレスではないほうが良いところとステンレスにすると音が変わるところがあります。

個人的に変えたほうが好みだったものには◎、音は変わるけど好みでは無かったものには◯、変えないほうが良いと思ったものは×、変化を感じなかったものには△をつけてみました。

ブリッジ周り ◎

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白→サドルのイモネジ
赤→ブリッジプレート・ネジ
黄→プレートをトレモロのブロックに止めるネジ
青→オクターブ調整ネジ

ブリッジ周りには実にたくさんのネジが使われています。
ここのネジはどれもステンレスのほうが良い感触です。
弾くとストラトらしい金属的な響きが強くなります。

ちなみに私の所有しているフェンダーのカスタムショップ製のストラトはイモネジが最初からステンレスでした。
リプレイス・サドルで有名なRaw Vintageのサドルもステンレスでした。

ネックジョイント・ネジ ◎

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これも大きく変わります。
私のストラトは最初からステンレスが使われていました。

補足ですが、このネックを止めるプレートでも音が変わります。
私はFreedom Custom Guitar Researchのものに変えています。
ぐっとサスティンが増しますよ。

スプリングハンガー・ネジ ◯

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前回のアームの調整で調整した裏のスプリングをひっかけているプレートのネジです。
これも音が変わります。

が、ステンレスだと少しツルッとした印象になるので私は元のものに戻しました。
好みで変えてみてください。

ストラップピン・ネジ ◎

ここは個人的には一番効果があるとおもっているネジです。
レスポールなどのGibson系のギターもステンレスにすると音が締まります。

ペグ・ネジ ×

ここも変えてみましたが、変えないほうが良いと思った部分です。
倍音が減ってしまう印象です。

ピックガード・ネジ △

ここはあまり変化が感じられませんでした。

ここで一つ注意して欲しいことがあります。

ネジの径は海外のものと国産のものとでは違いがあります。
交換する際は必ず「自分のギターにあったサイズのネジ」を購入してください。

フェンダーでもUSA製と日本製とではネジが異なります。

大きさがわからない場合は楽器店に問い合わせてみるとよいでしょう。


今回は私が個人的にいろいろと検証したものを紹介してみました。

このあたりはあくまで「好み」だと思いますのでぜひいろいろ試してみてください。

ライター:澤田 卓也

ミュージックカレッジ・メーザーハウス講師。 澤田卓也ギタースクール主宰。 著書として「ギターコード・パーフェクトマスター」「アコースティックギター・パーフェクトマスター」(共に日本文藝社刊)。 ジャズ、ロック、ブルース、ポップス等ギターミュージックは全部好きです! 自分のバンドではジャズ・フュージョン系の音楽を演奏しています。