iPod のCMソングにも使われたこの曲もまた、言語化不能の感情の未知なる瞬間がサビに訪れます。それはあらゆるパーティにおける、アルコール漬けになり正体不明となった人間達への応援のように響き渡ります。「Bara Bap bara ra ra ra, と彼女は言った」ってどんな子か分かりませんが、きっといい女に違いないですね。
90年代には共に凌ぎを削ったオアシスのノエル・ギャラガーと、こちらブラーのデーモン・アルバーンも今ではすっかり仲良くなっている様子。
もちろん、興味があれば曲に登場するボージョレやロニー・クレイについて調べてみるのも良いでしょう。けれど8分に刻むピアノやNa Na Na と声に出す爽快感を決して忘れないように。考えるのはひとまずやめておく、という選択肢は常にそこにあるのです。
The Band の解散ディナーコンサートの記録映画『The Last Waltz』に収められたこの曲の演奏シーンはまさしくハイライトの一つです。出て来るのはジプシーやラジオといった、地理的にも時間的にも遠く古くさい言葉のようですが、サビのLa La La というキメのパートはそんな時間の埃を払い落とし、そこにあるものを明らかにすると共に、現在にいる私たちに十分に語りかけてきます。