令和を生きるシンガーソングライター男子[記事公開日]2021年4月27日
[最終更新日]2021年04月27日
[ライター]ソロモンの 猫

シンガーソングライター

この1年間で男性シンガーソングライターが多数、ヒットチャートの上位に名を連ね始めた。

男性シンガーソングライターは売り出し方も難しいと言われ、ここ数年メディアで脚光を浴びた弾き語りのシンガーソングライターは竹原ピストルくらいのものだった。

しかし、時代が令和になり、コロナウィスが蔓延して音楽業界が大打撃を受ける中、一躍知名度を上げたシンガーソングライター男子がいる。

今回の記事ではそんな、令和を生きる男性シンガーソングライターを特集したいと思う。

1.瑛人

神奈川県出身。23歳。

2020年、TikTokの影響で「香水」が大ヒット。

この曲はもはや説明不要だろう。

全くの無名だった彼はこの「香水」1曲でBillbord Japan Hot100チャートで1位を獲得し、ミュージックステーション、そして紅白歌合戦にも出演を果たした。

「ドルチェ&ガッパーナ」のキラーフレーズは誰しもが口ずさみたくなる。

令和を代表する曲として、これからも後世に歌い継がれていくのだろう。

2.優里

千葉県出身。29歳。

2019年にリリースした「かくれんぼ」がTikTokを中心に若者の間で話題になり、iTunes総合4位を獲得。

そして2020年、「かくれんぼ」のアナザーストーリーでもある楽曲「ドライフラワー」をリリース。

 

この「ドライフラワー」もまたTikTok、YouTubeを中心に火がつき、たちまちApple Music総合トップソングランキングで1位を獲得。

ストリーミング累計 1 億回再生を突破した。リリース13週目の1億回再生突破は男性ソロアーティスト歴代最速の快挙だと言われている。

2021年2月にはミュージックステーションへの出演も果たした。

3川崎鷹也

栃木県出身。25歳。

2018年、アルバム『I believe in you』をリリース。

2020年、アルバム収録曲である「魔法の絨毯」がTikTokで若者を中心に広がり、「魔法の絨毯」を使った動画が27,000本以上アップされ、トータルの再生回数は約2億7千万回を超えた。

YouTubeの再生回数も2300万回再生を越え、Spotify「バイラルTop50」で1位を獲得。

LINE MUSIC「アルバムトップ100」で1位にランクイン。

2021年1月、ミュージックステーションに出演を果たした。

新しい可能性「TikTok」

瑛人、優里、川崎鷹也、三人のシンガーソングライターを紹介したが、3人の共通点は全員、若者に人気のSNS、TikTokで火がついたという点だ。

全員が20代で、特に長い下積みがあったわけでもなければ、強力な事務所のバックアップがあったわけでもない。

そんな中で、たった1曲のキラーチューンが彼らの人生を変えた。

これは物凄いことである。

今までは、地道にライブ活動を積み重ねて、お客さんを増やして、事務所に入って、タイアップを取ってTVに出て売れていく、という流れが音楽業界のスタンダードだった。

この音楽業界の成功の方程式はもう完全に崩壊した。

 

TikTokに限らず、TwitterやYouTubeなど、今では誰でも音楽を世界に発信するツールが揃っている。

そして、これらを駆使すれば誰でも、楽曲の強度さえあればヒット曲を世に出すことが出来るということが証明された。

住んでいる地域も、年齢も、経歴も関係ない。

ある意味、本当の実力勝負である。

 

数あるSNSの中でも、TikTokの特性はタイムラインに流れてきた動画が勝手に再生されるという点にある。

TwitterやFacebookの場合、動画再生するかしないかの選択権が視聴者側にあるが、 Tik Tokの場合は、そのタイムラインを開くと勝手に動画が再生される為、強制的に不特定多数の人に楽曲を聴かせることが出来る。

恐らく TikTokから多くのヒット曲が生まれている理由の一つだと思われる。

シンガーソングライターの未来

冒頭にも書いたが、竹原ピストルが2017年紅白に出場し脚光を浴びたのは記憶に新しいが、1年間で3人ものシンガーソングライターがヒットチャートの上位を占める時代が来るとは誰も予想していなかったであろう。

竹原ピストルはSNS全盛の彼らとは真逆。

毎日ライブハウスをドサ回りし、着実にファンを増やしていった。

こういったドサ回り系のミュージカルが注目を浴びるのも珍しく、それ以降、竹原ピストルに続くようなミュージシャンは今のところ現れていない。

 

また以前、別の記事でアルバムのレビューを書かせていただいたが、2020年に衝撃的なデビューを飾った新星、藤井風。

 

彼は昨年、23歳にして日本武道館での単独ライブを成功させている。

藤井風「HELP EVER HURT NEVER」全曲レビュー

藤井風はその実力こそシンガーソングライターの中で、軍を抜いてはいるものの、瑛人、優里、川崎鷹也のような、誰にも覚えてもらえるようなヒット曲はまだ出せていない。

年齢だけで言えば、藤井風も、瑛人、優里、川崎鷹也と同じ若手グループに括れるのだが、音楽性はややマニアックで、毛色が違う。

 

彼ら以外にも当然、ヒットチャートの上位に食い込んできそうな才能あるシンガーソングライター男子は沢山いる。

ここから先、誰が生き残り、どんなシンガーソングライターが活躍していくのか、とても楽しみである。

シンガーソングライターの強み

SNS全盛の今、実はシンガーソングライターは強い。

今は誰でも音楽を世に発信することが出来る。

シンガーソングライターであるということは、一人であるということは、フットワークが軽いということだ。

一人であれば、やる気さえあればコンスタントに楽曲を生み出してネットで発信していくことが出来る。

バンドでそれをやるよりも間違いなくハイペースで行うことが出来る。

きっとこれから先も、色んなアーティストがネットからスマッシュヒットを出して、世に出て行くだろう。

しかし、そういったことが日常茶飯事にもなり、悲しいかな、一発屋と呼ばれるアーティストも増えていくだろう。

TikTokなんかを見ていて思うのは、「歌ってみた」を投稿している素人の歌のレベルが物凄く高いことに驚く。

そして、素人であるのに物凄い数のファンを抱えているのだ。

もはや、プロとアマチュアの境界線は無くなってしまっていると言える。

 

この令和の新しい時代の中、どんなアーティストが、果たしてどんな名曲を世に生み落としていくのか、これからも目が離せそうにない。

ライター:ソロモンの 猫

法政大学文学部日本文学科卒業。大学在学中、小説、詩、文章の書き方を学ぶ。2020年よりフリーライターとして音楽をメインに幅広いジャンルの記事を執筆中。 @soromonnoneko