定番ラインセレクター!BOSS LS-2の様々な使用法[記事公開日]2016年5月8日
[最終更新日]2017年11月23日
[ライター]森多 健司

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ラインセレクター「LS-2」というと、定番のセレクターであり、BOSSのロングセラー商品。このLS-2はモードが多数付いており、さらに個別に音量まで調整できるので、幅広い使い方ができます。それらをここでご紹介します。

LS-2の構造

通常のINPUT、OUTPUTに加えて、AチャンネルのSEND+RETURN、BチャンネルのSEND+RETURNと、ジャックは計6箇所。INPUT→OUTPUTの途中にA(SEND→RETURN)を挟んだり、AとBをミックスして挟んだりできます。そのモードは以下の6種類。

  • 1.: A ←→ B
  • 2.: Bypass ←→ A
  • 3.: Bypass ←→ B
  • 4.: → A → B → Bypass →
  • 5.: A+B ←→ Bypass
  • 6.: Output Select

通常のABボックスとして利用

片方に歪み、片方にコンプ+コーラスなどを繋いで、足下一発で複数のペダルを切り替える使い方。この手のラインセレクターでは定番の使い方です。BYPASSをクリーン、Aをオーバードライブ、Bをハードディストーションという使い方も可能。

もっとも一般的な使い方 もっとも一般的な使い方

アンプの切替(ギターの切替)

A Bにして、A,Bに別々のアンプを繋いでおくと、ペダルを踏むことでアンプの切替ができます。歪みとクリーンで別々のアンプを使うなどができます。BYPASSとAでも良いのですが、AとBを使うと、音量調整が簡単にできるのがポイント。一応、アンプをOUTPUTにもう一台つなぐことで3台使い回すことも可能ですが、ここまでやる人はさすがにあまりいないと思います。

アンプ切替 アンプ切替

逆に、A ←→ B でAとBのRETURNに別々のギターを繋いでおくと、ギターの切替もワンタッチ。

クリーンブースト

ここからがLS-2ならではの使い方。音量を調整できる機能を利用します。A、Bのボリュームを別々に設定しておくと、チャンネルを切り替えたとき、音量だけを上下させることができます。

何も挿さなくても音量が効きます 何も挿さなくても音量が効きます

歪みの前に置いてこれをやると、歪み量を調整することができます。また歪みの後に置くと、単純に音量が変えられるので、ソロ時の音量コントロールなどに役立ちます。BYPASSも使い、
=> A => B => Bypass =>
のモードにしておくと、3段階のレベルブーストがコントロール可能。

簡易ミキサー

これが実はLS-2の最大のポイント。AとBの信号を混ぜられるこの機能は無数の使い方があります。INPUTにはダミーとしてジャックを挿しておかないと、電源が入りません。

エフェクトのブレンド

エフェクト音を最大にして片方に繋いでおいて、音量調整でそのチャンネルの混ぜ具合を調整します。空間系はもとより、コンプレッサーのブレンド、ベースに歪みを使う場合に、原音とのミックスを行うとかもいい使い方です。

ベースのセッティング例。Aチャンネルで歪みをブレンド。 ベースのセッティング例。Aチャンネルで歪みをブレンド。

ステレオに分割

INPUTにモノラルジャックを接続し、AとBのSENDから別々に信号を出すと、それをLRに振ることで、信号をステレオにできます。ディレイやコーラスに付いている機能をそのままやったもの。

ミキサー的利用

ボーカルとギターを一台のアンプから出力するなど、通常のミキサーとしての利用もできます。筆者は一つのプリアンプをアコギ2本で使ったこともありますし、変わり種としては、アコギにマグネティックとピエゾを両方配置し、それをステレオで出力、それらをA、BのRETURNに入力しブレンド、などということもやっていました。

筆者がアコギで使った例です。 筆者がアコギで使った例です。

まとめ

チャンネル毎に音量が調整でき、ミックスまで出来る機器はおそらく他にはほとんどありません。音が痩せるとか、ジャックの位置が良くないとか、色々言われつつもロングセラーを誇るのは、ひとえにこの他に類を見ない機能性があればこそ。一台持っておくと、ギター演奏のみならずさまざまなシチュエーションで使えます。音やせが気になる場合、音質向上のモディファイも氾濫していますので、その辺りを検討してみるのも良いんじゃないでしょうか。

BOSS LS-2
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ライター:森多 健司

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