コードを教えてくれる便利なアプリ『Chord ai』とは?[記事公開日]2024年6月6日
[最終更新日]2024年06月13日
[ライター]ぎたじょのR.

AIが自動で楽譜を作成し、細かい音符やコード進行まで正確に再現してくれる便利なアプリがリリースされています。

その中でも特に人気なのが『Chord ai 』という無料アプリです。

Chord ai を使えば、たった数秒でコード譜面ができます。耳コピをする時間や労力も大幅にカット。ギターの練習や音楽制作がぐっと楽しく、新しい世界が広がります。

今回は、Chord aiをまだ使ったことがない人・興味がある人に向けて、

  • それぞれの機能
  • どんなことに役立つのか
  • アプリの使い方
  • 実際に使ってみた感想

といった内容で『Chord ai』に、どハマり中の私がくわしく解説します!

Chord ai – App Store

 耳コピする時代は終わった?無料アプリChord aiの特徴

楽譜がない曲を弾きたいとき、耳コピしていませんか?

AIが楽譜を作ってくれることを考えれば、耳コピはもう「時代遅れ」かもしれません。

さっそく無料版Chord aiの特徴や便利な機能を見ていきましょう。

特徴①1拍ごとにコードが分かる

一拍・小節の数・押さえるコード

Chord aiは、AIが自動で曲を分析して、数秒足らずで1曲すべてのコード譜を生成してくれる便利なアプリです。

  • アルバム曲
  • 最新のヒットソング
  • ゲームミュージック
  • ジャズ音楽

といった、楽譜がない曲でも、耳コピなしでギターコードが分かります。もちろん、音源を流しながら一緒に演奏することも可能です。

Chord aiは1拍ごとにコード・押さえ方を表示してくれます。なので、「どのタイミングでコードチェンジするのか」めちゃ分かりやすいんです。コード名だけ表示された楽譜はよく見かけますが、1拍ごとに教えてくれるのはChord aiだけなのではないでしょうか。

また、カーソルを移動すれば、途中から音源を再生することが可能です。この機能が意外と便利で、ギターソロのコードを調べたい時に重宝します。

特徴②パターン別でコードの押さえ方を表示

スライドでコードのポジション変更

音源ファイルを選択した後、すぐにコードが下に表示されます。

右にスライドすると、別バージョンの押さえ方が出てきました。Bコードはなんと10種類以上もポジションがあるらしく、正直びっくり。中には「これ絶対無理でしょ」という難関ポジションまで。

 

さらに、コードだけでなく歌詞を表示させることもできます。

AIが自動で歌詞を追加してくれるので手間が一切ありません。

ただ、この機能はボーカルの声がハッキリと聞こえる音源に限ります。サウンドによっては、歌詞が聞き取れなくて、変な日本語になってしまうことも。

有料版では歌詞の修正が可能みたいですが…..そこまでのクオリティを求める人がいるのかは不明です。

とは言え、コードと歌詞を一緒に表示してくれる機能は、弾き語りをする人には便利ですよね。

特徴③BPMの変更が可能!

テンポを変える

Chord aiは手動でテンポの変更ができます。

  1. 速度ボタンをタップ
  2. カーソルを動かす。(右)速くなる(左)遅くなる

テンポは1ずつ数値を変えることができ、難しいコードやリフが正確に弾けるようになります。

特に、16分音符や変拍子など複雑なリズムパターンを練習するのに効果的な機能です。

特徴④ループ機能がある

繰り返したい箇所をタップ

苦手な部分を集中して練習したい時や、コードの暗記に役立つ機能です。繰り返し練習をすることで記憶が強化されます。

ループのやり方は以下の通り。

  1. 繰り返しボタンをタップ
  2. ループしたいところに色付け
  3. ループの終了

個人的に、ループは1番使っている機能です。私はルーパーペダルの代わりとして使っています。

具体的には、バッキングを録音してループ、それに合わせて、アドリブソロを入れるという使い方です。コード譜を確認しながら、スケールをなぞる練習になるので、おすすめです。ループ機能で1人二役の演奏を楽しんでみてください。

特徴⑤MIDIに変換ができる

オーディオ→MIDIに変換

Chord aiでは音源をMIDIデータに変換することが可能です。そのままDAWソフトに活用できます。

やり方は、

  1. MIDI変換をタップして「MIDIファイルを共有」を選びます。
  2. DAWソフトが使えるアカウントに共有
  3. MIDIトラック追加・データ貼り付け

試しにMacOS版のGarageBandで再生で試したところ、問題なく使用できました。

「著作権は大丈夫なの?」

現時点では、AIによって生成されたコードは人間による創作物と見なされず、著作権保護の対象外です。

なので、MIDI変換を活用して、キーを変えたり、パートの追加といったアレンジができます。音楽制作を手助けしてくれる心強いツールですよね。

参考:生成AI活用研究部『AIで生成されたコードの著作権問題とは?』

Chord aiの使い方ガイド

コード譜作成アプリ、『Chord ai』の魅力は、多機能さと使いやすさにあります。

嬉しいことに、無料版でもBPM調整、ループ機能、MIDI変換・分解機能を使うことが可能です。もちろん、有料版にアップグレードすれば、さらに便利な機能やツールを利用できるようになります。

Chord aiを利用するために必要な動作環境、使い方、有料サービスをチェックしていきましょう。

Chord aiの動作環境

【スペック】

  • Android 8.0 以上
  • iPhone OS16.0以降
  • iPad OS16.0以降
  • Mac OS13.0以降(M1以降のチップ搭載)

【オーディオ】

  • MP3ファイル
  • YouTube
  • Sound Cloud
  • Apple Music

Chord aiの使い方

1.「曲を閲覧する」からファイル・ライブラリ・Sound Cloud、YouTubeの4つから著作権フリーの音源を取り込む

2.上部の切り替えボタンで4パターンの中から都合のいい表示方法を選ぶ

①サウンド波状+コード指板図 ②コード+指板図(まとめて下部に表示)

③コード+指板図(都度コード下に表示) ④登場する指板図のみ

3.BPMの調整・ループ機能を追加

4.オーディオのエクスポートで保存

有料サービス

  • YouTubeとSound Cloudの利用無制限
  • PDFファイルに保存・共有が可能
  • キーの変更、歌詞の編集・削除
  • カポタストの提案
  • 代替チューニング
  • 1時間以上のオーディオ・ビデオに対応

【料金】

  • 月額プラン¥1,300
  • 年額プラン¥9,000

実際に使ってみた感想

良かったポイント

  • 楽譜がない曲のコードが分かる
  • Apple Musicで購入した音源が使える
  • 指板図があるからコードを調べる必要がない

やや残念なポイント

  • 複雑なコード進行はやや正確性が劣る
  • MIDI変換は便利だけど手直しが必要

まとめ

Chord aiをオリジナル曲で試したところ、ほぼ100%の確率で正確なコードが表示されました。簡単なコードなら問題ありませんが、複雑なコード(ディミニッシュ、オーギュメント)の場合は多少劣る部分があります。

MIDI変換についても、過度な期待は禁物です。
DAWソフトに移動すると、細部の調整や修正を行う必要がありました。不正確な音符や間違った音程、スラー、スタッカートなどのニュアンス追加など、かえって手直しに時間がかかってしまいます。

MIDI変換を使うときは、最終的な仕上げに手を加えることを覚悟しておきましょう。

それでも無料でこれだけの範囲が使えるのは大きなメリットです。コストパフォーマンスは非常に高いといえます。

より多くの機能を求めるなら、有料版を使ってみるのがおすすめです。有料プランでは3日間の無料トライアルがあり、いつでもキャンセルが可能です。

音楽活動を充実させるために、『Chord ai』をぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

Chord ai – App Store

ライター:ぎたじょのR.

音楽ライター。女性ギタリストならではの悩みを中心に、音楽で役立つ情報の発信をしています。ニール・ショーンとの共演を目指して日々奮闘中。 個人ブログ:https://sparetimez.com/

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。