【2021】世界のトレンドを把握!Instagramでよく見る流行りの歪みエフェクターまとめ[記事公開日]2021年3月3日
[最終更新日]2021年03月5日
[ライター]柴田 将吾

今流行ってるエフェクターは?

多くのギタリストにとって、歪みエフェクターはサウンドのキャラクターを決める大切な要素。

しかし、アンプから得られるナチュラルな歪みが理想だとしても、昨今の日本の住宅事情や運搬の難しさから諦めてしまっている人も多いことでしょう。

持っていくのが難しいなら、とスタジオやライブハウスに常設されているアンプをレンタルしても、そのコンディションは千差万別。

中にはメンテナンスが行き届いておらず、本来のトーンとかけ離れた音になってしまっているものもありますよね。

状態が良くても個体差がやはり少なからずありますから、自分の追い求める音と同じ、ないしは近いキャラクターになるかどうかは行ってみてからの運試し…というのが現状です。

アンプを運用できない/しづらい人が、環境に依らずできるだけどこでも出音を安定させるためには、やはり足元で音を作り込んでしまうのがベター

そんなこんなで、年々ギタリストの歪みペダルへの注目度は高まっているのではないかと思います。

どうやら世界的にみてもここ数年このようなトレンドがあるようで、こだわりのアンプを何台も持つ、というより、お気に入りのエフェクターを並べて自分だけのエフェクターボードを作る!という方向に熱量がシフトしているような気がします(あくまで筆者の感想です)。

近年ではアンプの歪みを凌ぐような高いクオリティの歪みエフェクターが多数販売されており、その中でも今回は多くのペダルボードで見かける流行りのドライブペダルをまとめてみました。

インスタの「タグ検索」でトレンドを把握

エフェクター、ペダルのトレンドを把握するためには、Instagram(インスタグラム)がとても便利です。

Instagramは写真や動画を投稿するSNSとして若者を中心とした幅広い世代、幅広い地域の人々に親しまれており、今やその利用者数は10億人を超えるとも言われており、ミュージシャンも盛んに利用しているツールです。

そんなInstagramの特筆すべき機能が「タグ検索」

投稿者は各投稿に「#◯◯」「#××」といったような形の「タグ」を付すことができ、ユーザーは各タグがついている投稿を検索することができます。

つまり、関心のある分野のタグを検索すれば、それに関連した投稿がまとめてチェックできるというわけです。

 

エフェクターボード

例えばこのように「#pedalboard」と検索してみると、このように世界中のユーザーが投稿したエフェクターボードの画像が閲覧できます。

筆者はこの機能のよく利用して日々世界中のギター・ギークたちの足元をチェックしているのですが、その中でも頻繁に見かける歪みペダルをいくつかご紹介できればと思います。

音のトレンド

まず、近年のギターサウンドのトレンドについての筆者の所感を簡単に述べさせていただきます。

音の傾向としては、ギター本来の音が失われないような比較的ナチュラルな味付けが好まれているように感じます。

80年代のヘアメタルのように深い歪みを得ようとするのではなく、輪郭のはっきりした、ギターの持ち味を引き出すような音作りですね。

この傾向は、近年のいわゆる「トランスペアレント系」の歪みペダルの隆盛にもみることができます。

投稿で言及されることの多いギタリストはスティーヴィー・レイ・ヴォーンやジミ・ヘンドリックス、ジョン・メイヤーなどのブルースをバックボーンにしたギタリストが多い印象。

ロックンロールの時代からポピュラー音楽にとって必要不可欠な楽器として旗を振ってきたギターという楽器が、電子楽器の登場によりメインストリームから遠ざかっていく中、ギタリストたちがルーツ・ミュージックへの回帰を志向するのは自然なことなのかもしれませんね。

Instagramにみる、今流行りの歪みはこれだ!

さて、それでは本題に入りましょう。

「#pedalboard」「#rigrundown」等のタグが付けられたinstagramの投稿にしばしば登場する(≒現在流行していると思われる)歪みは、大まかに

  • チューブスクリーマー系
  • ケンタウルス系
  • トランスペアレント系
  • ファズ系

に分類できるのかな、と思います。

その中でも本稿ではファズ以外の一般的な歪み、いわゆるオーバードライブに絞ってご紹介します。

ファズについては、BOSSとTone BenderのコラボレーションモデルであるTB-2Wの発売などにみられるように、特にクラシカルなファズへの注目も集まっています。

これからも魅力的なペダルが数々リリースされる余地はあると思いますので、いずれ記事にできればと思います。

それぞれのカテゴリの中でも特に頻繁に見かけるペダルを、各項にてご紹介します。

チューブスクリーマー系

チューブスクリーマー

もはや歪みの大定番となったチューブスクリーマー

本家のIbanezやMaxonだけでなく、発売から40年以上経つ現在でも各社からチューブスクリーマー(以下TS)系のクローンペダルがこぞって発売されています。

その中でも二大巨塔と言えるのがやはり本家IbanezTS9TS808。どちらもよくボードに載っているのを見ますが、どちらかと言えば人気なのは僅差で808といった印象です。

Fulltone FULL-DRIVE 3

クローンも様々なメーカーから多く発売されていますが、使用率が頭一つ抜けているのはFulltone FULLDRIVEシリーズ。登場以来、現在まで根強い人気を誇っています。

TS系とブルースブレイカー系、2種類の歪みを搭載したKING TONE GUITARDUELLIST、またTS系のチャンネルのみを取り出したSOLOISTも最近では多く見かけますね。

かなり値段は張りますが、ジョシュ・スミスをはじめとするプロギタリストからも支持を受けており、評判は上々のようです。

ケンタウルス系

説明不要の超王道ドライブペダル、Klon Centaur

「アンプを音量を上げたときのサウンドを小音量でも得られるようにしたい」という設計者ビル・フィネガンの意図は、現代のギタリストのニーズともマッチしており、94年に発表されて以来、市場での取引価格は年々上がるばかりです。中には30万円を超えるものも。

できることならオリジナルのCentaurが欲しいところではあると思いますが、いかんせん高すぎる上に市場に出回る数も少なく、更にその中で状態が良い物を買うのは至難の技。

海外においてもそれは同じようで、ケンタ「系」のペダルの使用が目立ちます。

J.Rockett Audio Designs Archer

ジェフ・ベックの使用により不動の地位を獲得したJ.Rockett Audio DesignsARCHER、オリジナルのCentaurにはないTREBLEとBASSのイコライザを備えたBondi EffectsSick As Overdrive、低価格ながらも再現度の高いElectro HarmonixSoul Foodなどは頻出ですね。

Walrus Audio Voyager

モジュレーション系、空間系のペダルをよく見かけるWalrus AudioVOYAGERもよく見かけます。

また、Centaurの後継機としてKlonから発売されたKTRの使用者も多いです。

電源供給に使用するプラグが一般的なものに変更され、またトゥルーバイパスが選択できるようになったり筐体が小型化されたりと、現代のギタリストによりフィットしたモデルへと生まれ変わっています。

ケンタウロス・クローン系オーバードライブ特集 – Supernice!エフェクター

トランスペアレント系

「トランスペアレント」とは透明を意味しており、文字通り味付けが少ない、ギターとアンプのキャラクターを活かした歪みが強みのエフェクターです。

そんなトランスペアレント系を語るにあたって外すことのできないペダルがPaul CohcraneTimmy。トランスペアレント系の先駆けとなったTimmyですが、発売から数年経った現在でも現役。

今でも多くのペダルボードにその姿が見受けられます。

Mad Professor Royal Blue Overdrive

また、Mad ProfessorRoyal Blue Overdriveも根強い人気を誇っています。歪み量の調整がかなり利くのでハイゲインなセッティングも可能ですが、ギターとアンプの良さを殺さない良質な歪みが得られます。

ANALOG.MANPrince of Toneや、JHS PedalsMorning Gloryなんかもよく見かけますね。Prince of Toneはチューブスクリーマー、Morning GloryはMarshallのBluesbreakerの歪みをもとにそれぞれ造られたモデルではありますが、どちらもギターの持つ魅力を損なわず、ナチュラルな歪みを作ることができる優秀なペダルです。そのような理由からトランスペアレント系のペダルと称されることも多いため、本稿においてはこちらにカテゴライズしました。

VEMURAM Jan Ray

また近年大きな注目を集めているVEMURAMJan Rayも頻出です。マイケル・ランドゥをはじめとした多くのプロ・ミュージシャンにも仕様されており、その音は折り紙付きです。

トランスペアレント系ローゲインオーバードライブ特集 – Supernice!エフェクター

さいごに

本稿では各カテゴリー別に人気のエフェクターをピックアップしご紹介しました。

こうして全体を眺めてみると、気鋭のブランドが製造する素晴らしい性能を持ったエフェクターはもちろんのこと、昔からある王道ドライブペダルもまだまだ人気は衰えていないようですね。

このように新しいもののみが良しとされるわけではない、というのがやはりギターの世界の面白いところです。

記事前半部のInstagramでの検索方法等、皆さんもよろしければ参考にしてみてください。

ライター:柴田 将吾