意外と知られていないMartin「Retro弦」の魅力[記事公開日]2020年10月14日
[最終更新日]2020年10月14日
[ライター]ソロモンの 猫

Martin Retro弦

大手ギターメーカーのMartin(マーチン)ではアコースティックギターの弦が多数販売されています。

Martinの弦はその中でも定番中の定番として世界中のアコースティックギタープレイヤーから愛用されています。

「Retro弦」という種類の弦をご存知でしょうか。

恐らく初めて耳にする方も多いかと思います。

Martinの弦は本当に種類が豊富で人によって好みも様々なのですが、今回はあまり知られていない「Retro弦」にスポットを当てて見ていきたいと思います。

Martin Retro弦を…
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「Retro弦」とは

アコースティックギターの弦といえばブロンズかフォスファーブロンズ弦が一般的ですが、「Retro弦」はモネルと呼ばれる素材を巻き線に使用した、ニッケル弦です。

1930年代マーティン弦の復刻モデルで、独特なメロウさと歯切れの良さが特徴です。

MartinからはRetroシリーズとして、

  • MM10(Extra Light)
  • MM11(Custom Light)
  • MM12(Light)
  • MM13(Medium)
  • MM1012(12弦 Extra Light)
  • MLJ13(Medium/Light LJ’s Choice)
  • MTR13(Bluegrass Tony Rice’s Choice)

上記の計7種類の「Retro弦」が販売されています。

MLJ13はソロギタリストLJ(ローレンスジューバー)モデルでMediumとLightゲージの中間の太さに作られています。

MediumとLightゲージの中間のゲージが出ている弦は非常に珍しく、弾きやすさと音の良さにかなり拘ったモデルです。

MTR13はInternational Bluegrass Music Associationの殿堂入りをした、ブルーグラス界のレジェンド、トニー・ライス氏のためにMartinが新たに開発したモデルです。

(ブルーグラスミュージックとはわかりやすく言えばアメリカのフォークソングとカントリーを合わせたようなアコースティックな音楽です。)

「Retro弦」の魅力①弾きやすい

最もスタンダードなLightゲージで、普通のMartin弦と比較してみると、

  • 普通のMartin弦のゲージ:012 / 016 / 025 / 032 / 042 / 054
  • Retro弦のゲージ:012 / 015 / 025 / 031 / 041 / 054

2、4、5弦がRetro弦の方が若干細くなっている為、弾いている感覚としてはかなり弾きやすく感じます。

「Retro弦」で使用されているニッケル弦はエレキギターで使用されているもので、普通のアコギの弦を使用した後に「Retro弦」を試すとその弾きやすさに驚きます。

とても弾きやすいので初心者にもオススメできる弦です。

「Retro弦」の魅力②独特の音色が病みつきに

エレキギターと同じ種類の弦を使っているということは、音はそんなに良くないのではないか。

そう思った方も少なくないと思います。

そんなことは決してありません。

ブロンズ弦、フォスファーブロンズ弦に比べれば煌びやかさや低音は少ないですが、「Retro」弦は乾いた歯切れの良いサウンドで一度弾くとかなりクセになります。

ジャキっとした感じの音が出ますので、マホガニーを使ったアコギ(ギブソンやMartinD15、D17、DSS17等)との相性は抜群です。

指引きのアルペジオよりかはストロークやカッティングにとても向いていますが、少しブルージーな楽曲だと指引きもなかなかマッチしますよ。

ストローク中心で弾き語りをしている方にはオススメです。

「Retro弦」の魅力③弾けば弾くほど味が出る、驚異の耐久性

普通、アコースティックギターの弦は1〜2週間も弾き続ければ音が劣化します。

ブロンズ弦やフォスファーブロンズ弦では音の劣化は顕著にサステイン(音の伸び)に現れます。

「Retro弦」はその名の通りレトロな音なのですが、弾けば弾くほど音に深みが増してきて、驚くほどに音の劣化を感じません。

弦の耐久性ではやはりエリクサーの弦が有名です。

音の種類はエリクサーとは全く違いますが、耐久性はエリクサーと比べても遜色ありません。

エリクサーの弦は音は長持ちするのですが、弦がとても切れやすい印象がありました。

しかしこの「Retro弦」はゲージも通常のMartin弦に比べて細く、弾きやすいのにも関わらず、とても切れにくいです。

何より、弾けば弾くほど良い音に感じられてくる弦はこの「Retro弦」にしかない魅力だと強く感じます。

《美しい音を長くキープ》エリクサーOPTIWEBコーティング弦とは? – エレキギター博士

「Retro弦」の魅力④見た目もレトロ感があってお洒落

Martin Retro弦

ブロンズ弦は金色、フォスファーブロンズ弦は少し赤みのかかった金色をしていますが、この「Retro弦」はニッケル弦なので銀色をしています。

シルバーの色味がまたレトロ感満載。

「Retro弦」は見た目も普通のアコギの弦とは違っていてとてもお洒落です。

「Retro弦」の魅力⑤値段も高くなく、コスパがいい

気になる「Retro弦」の値段ですが、店頭ですと¥1300程度で購入出来ます。

ネットだと更に安く購入することが出来てサウンドハウスさんでは¥1000で購入可能です。

通常のMartinの弦だと¥700〜¥800で、それに比べるとやや割高ではありますが、音が劣化しにくいエリクサーの弦だと¥2000ほどはしますので、「Retro弦」の持ちの良さを考えるとかなりコスパが良いです。


改めて、Martinの「Retro弦」の魅力をまとめると、

 

・弾きやすい

・音が劣化しにくい

・弾けば弾くほど味が出る

・弦が切れにくい

・見た目がお洒落

・コスパが良い

 

数多く販売されているMartinの弦の中でも、あまり知名度が高くはない「Retro弦」

ネットでもレビューが少なめですし、店頭に置いていないこともしばしば。

使っている人も日本ではまだあまり多くはありません。

しかしながら、実は海外で凄く人気のある弦なのです。

人とはちょっと違った弦を使ってみたいといった方にはこの「Retro弦」はとてもオススメです。

ブロンズ弦やフォスファーブロンズ弦を使っている方は、あまりにも音の種類が違うので最初は戸惑うかもしれませんが、「Retro弦」にしか出せない哀愁ある音は病みつきになりますよ。

ギターとの相性や、向き不向きのジャンルはありますが、かなりポテンシャルの高い弦ですので是非一度「Retro弦」お試し下さい。

ライター:ソロモンの 猫

法政大学文学部日本文学科卒業。大学在学中、小説、詩、文章の書き方を学ぶ。2020年よりフリーライターとして音楽をメインに幅広いジャンルの記事を執筆中。 @soromonnoneko


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