皆さん、練習にメトロノームは使用していますか?
メトロノーム練習は退屈そのものなので、あまり好んでやらないという人も多いです。特にギタリストの場合、曲に合わせて弾いたりするのが楽しいので、余計にやらなくなってしまいがちです。
でも、メトロノームの利用にはいろんな利点があるのです。
楽曲を鳴らすのとは違い、メトロノームの場合、点でしか音が出ないので、あいだの空白部分は自分で補わなくてはなりません。逆に常に鳴っているので、自分が演奏していない部分でもリズムをとり続ける、というクセも養うことができます。
こんなメトロノームの練習ですが、様々な使い方が考案されていますので、3種類ほど紹介したいと思います。
4分音符間隔で鳴らす、定番の使い方ですね。曲のリフや、ソロの簡単な場所などをこれで練習したり、いわゆる指慣らしのメカニカル・トレーニングのフレーズをこれでやってみると効果的です。一定の速さをキープするための下地が出来てくるでしょう。
さらにもうワンランク上の練習法として、4分→8分→3連→16分 という風に、音の長さを正確に自在に変えられるようになれば、あなたのリズム感は相当なものです。
特に3連が難しいですが、最初は拍ごとに3文字の言葉を唱えるという練習法もあります。
3連符を使ったリズムパターン | 初心者のためのカホン講座 第6回 – Percussion Library
ギターではなく、カホン練習法ですが、パーカッショニストでも同じことをやっていると思うと心強いですね。
テンポを決めたら、メトロノームの16分音符マーク(大体の機種やアプリにはあるはずです)を設定することで、ピポポポ・ピポポポ……という風に、16分音符単位で音が鳴り続けるモードになります。
左手は完全に全弦をミュートして、右手でブラッシング音を出していきます。メトロノームに合わせて16分音符でミュート音を出し続け、メトロノームのクリック音を消していきます。完全に同じタイミングで出すことが出来ると、きれいにクリック音が消えてくれます。
最初は全然出来ないのでイライラしますが、気長にやっていると徐々に出来るようになります。とはいえ、出来ようが出来まいがすぐに飽きるので、ウォーミングアップがてら練習前に5〜10分ぐらいやれば十分でしょう。これには右手の上下運動を正確にする効果があります。16分音符で音を出し続けるということからも、カッティング系の演奏上達に最適です。アコギのストロークもこれをすることで安定すると思います。
でも、残念ながらアナログの振り子メトロノームではできませんね……。
1小節に2つしか鳴らさないというものです。2,4拍目はロックではスネアが鳴る位置、ジャズではハイハットを踏む位置に当たりますので、そこだけメトロノームが鳴っている間隔です。設定上のテンポは当然半分になるので、120の曲は60で鳴らすことになります。
空白が多いので、そこを自分なりにしっかりとつないでいくという練習になります。クリック音をスネアに見立て、頭の中でハイハットをイメージできると最高ですね。
効果的な練習法とされていますが「あいだの空白でヨレていて、音の鳴ってるところだけ合っている」というケースに陥ってしまう可能性もあるので、そこは注意しないといけませんね。
というわけで、3種類挙げてみました。どれをやるにもメトロノーム本体がないと話になりませんので、持ってないという人はがっつりと練習用に一台買うか、お手軽にスマホ用アプリをダウンロードしてみましょう。
おすすめのiPhoneギターアプリ – エレキギター博士
最近ではアプリのものもグラフィカルで見やすく、タップ機能程度なら大体付いており、使い勝手が良いものが揃っています。是非手に入れて実践してみて下さい。
ライター:森多 健司
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