
冬の名曲、いわゆる「ウィンターソング」は、きらびやかなアルペジオや、切なさを表現するロングトーン、そして楽曲を彩るカッティングなど、ギタリストとしての表現力を磨くための要素がふんだんに詰まっています。
今回は、冬の練習にぴったりなエレキギター曲を「男性ボーカル」「女性ボーカル」に分けて厳選しました。初心者の方から中級者の方まで楽しめるよう、難易度や音作りのポイントも具体的に解説しますので、ぜひこの冬の課題曲選びの参考にしてくださいね。
ギターの練習方法について – エレキギター博士
難易度:★★☆☆☆
冬の定番ソングといえばこの曲です。テンポがゆったりしており、コード進行も比較的シンプルなので、ギターを始めたばかりの方の練習曲として最適です。
【弾き方のポイント】
サビ部分の力強いストロークが肝です。パワーコードで弾く場合も、ローコードで弾く場合も、「ジャカジャーン」と全ての弦を均一に鳴らすのではなく、低音弦(6〜4弦)にアクセントを置くと、原曲のような重厚感が出ます。
コードストロークする際は音が途切れないように左手の指をしっかり立てて押さえるのがコツです。クリーントーンに少し「コーラス」のエフェクターをかけると、冬らしい冷たく澄んだ空気感を演出できます。まずは4ビート(四分音符)のシンプルなストロークパターンでバッキングを完璧に弾けるようにしましょう。
難易度:★★★★☆
(中級者向け)
GLAYを代表する冬歌の定番曲です。エレキギターのカッコよさが凝縮されており、テクニック向上にはもってこいの課題曲。
【弾き方のポイント】
最大の難関はやはり間奏のギターソロです。速いテンポでの単音ピッキングが必要になるため、オルタネイトピッキング(ダウンとアップを交互に行う)の正確さが求められます。メトロノームを使って、ゆっくりなテンポから徐々にスピードを上げていく練習が必須です。
音作りに関しては、歪みは強めに設定しつつ、空間系エフェクターの「ディレイ」を深めにかけるのがポイント。やまびこ効果を加えることで、雪原に響き渡るような壮大なサウンドになります。サビのバッキングは疾走感を意識して、リズムがもたつかないように注意してくださいね。
難易度:★★★☆☆
(脱・初心者向け)
現代の冬の定番ラブソングです。イントロのメロディをギターで弾けばシンプルながらも非常に耳に残るので、「ギターで歌う」感覚を養うのにピッタリな曲!
【弾き方のポイント】
Aメロなどの静かなパートでは、ピッキングの強弱を意識してください。優しく弾くところと強く弾くところの差をつけることで、楽曲にドラマが生まれます。
音作りは、クリーントーンからクランチ程度に抑え、リバーブを上品にかけると雰囲気が一気に出ます。
サビ前の盛り上がりでオーバードライブを踏んでブーストさせると、感情の高ぶりを表現できて◎
イントロや間奏のメロディをギターソロっぽく弾く場合はロングトーンの時に左手でビブラートをかけながら、ターゲットの音にしっかり当たっているか確認しながら弾きましょう。
難易度:★★★★☆
(テクニック重視)
冬のロックバラードの名曲です。ギタリストTAKUYAさんのプレイは非常に独創的で、コードを崩したような独特なフレーズや、キレのあるカッティングが特徴です。
【弾き方のポイント】
この曲は、厚みのあるディストーションサウンドが似合います。特にサビのバッキングではストロークで弾く場合、6本の弦全てを鳴らすのではなく、1〜3弦の高音弦側を意識して弾くと、ボーカルと被らずにキラキラとした疾走感を出すことができます。
また、リズムが重要です。ドラムのスネアの位置を感じながら、もたらないように「前ノリ」の意識で演奏すると、バンド全体を引っ張るようなカッコいいグルーヴが生まれます。
難易度:★★★☆☆
(リズム感強化)
映画『私をスキーに連れてって』でもお馴染みの、アップテンポなナンバー。この曲の最大の練習テーマは「カッティング」です。
【弾き方のポイント】
16ビートの軽快なリズムに乗せて、右手首を柔らかく使ってストロークしましょう。左手で弦をミュートする「チャッ」という音を、実音の合間にリズミカルに入れるのがコツです。音作りに関しては、コンプレッサーをかけて音の粒を揃えるとカッティングが綺麗に聞こえます。さらに「フェイザー」などの揺らし系エフェクターを薄くかけると、80年代シティポップらしいオシャレで洗練された雰囲気になり、弾いていて非常にテンションが上がる一曲です。
難易度:★★★☆☆
(セーハコード・基礎力アップ)
「冬のギターロック」といえばこの曲。ゲレンデでの甘酸っぱい恋心を描いた、疾走感あふれるナンバーです。ギターボーカルの楽曲なので、ギターがおいしいフレーズ満載で練習しがいがあります。
【弾き方のポイント】
この曲の最大の練習テーマは、イントロやサビで多用されるセーハコードです。
人差指で1〜6弦までの全ての弦を押さえて、そのほかの指でさらに弦を押さえて弾くコード(Fコードなど)のことです。短音弾きに比べて握力が必要になりますが、これをマスターするとロックギターの表現力が一気に上がります。
音作りは、歯切れの良いクランチ〜オーバードライブサウンドが基本です。リアピックアップを使い、高音域を少し強調して「ジャキッ」とした音を作ると、原曲のような雪景色に映えるポップなサウンドになります。勢いを大事に、楽しみながら弾き切りましょう。
バッキングに慣れてきたらギターソロにも挑戦してみましょう。シンプルな音使い(ペンタトニックスケールを使ったフレーズ)なので、ギターソロ初挑戦にももってこいです。
クリスマスシーズンの定番曲「Jingle Bell Rock」は、短いイントロだけでもクリスマス感がしっかり出る、フレーズの1曲です。ショート動画で聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。今回紹介しているイントロのTABは、原曲の雰囲気を残しつつ、ハイポジション中心にアレンジしています。
このフレーズで特に意識したいのは、8分音符をまっすぐ弾かないこと。シャッフルビートをつけて、少し跳ねるようにピッキングすると、一気に「ジングルベル・ロックらしさ」が出ます。
短時間のウォームアップや、「とりあえずクリスマスの曲を弾きたい」日の練習曲としてもおすすめです!ぜひ、この冬にチャレンジしてみてくださいね。
冬は外に出るのが億劫になりがちですが、そんな季節こそギターと向き合うにはぴったりの時期です。今回紹介した曲は、どれも練習のハードルが低いものを中心に選びました。
特に「Jingle Bell Rock」のイントロは、難しいテクニックがなくてもリズムのノリだけで「それっぽく」聴こえるのが魅力。ウォームアップ代わりや、久しぶりにギターを触る日の1曲目にもおすすめです。
冬のおうち時間に、たっぷりギターを楽しんでいきましょう。
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