死後30年経過した現在でも、多くのギタリストがその影響を口にすることの多いギタリスト、スティーヴィー・レイ・ヴォーン。その特徴的なサウンドを追い求めるプレイヤーは今でも多いに違いありません。
そんなSRVフリークにお勧めのトレブルブースターが、昨年10月に日本に上陸しました。
英国ケンブリッジシャー発のエフェクターブランド、Pedal PawnのTexan Twangです。
Pedal Pawnは「gear addict(機材中毒者)」を自称するミュージシャン、CKRによって設立されたブランド。
昨年2020年に初の製品として2種類のエフェクターをリリースし業界を大いに沸かせましたが、今回ご紹介するのはそのうちの一つであるTexan Twang。
冒頭にてお伝えしたように、Texan TwangはSRVサウンドを志向したトレブル・ブースター。
トレブル・ブースターと銘打たれてはいますが、右側のノブで「HI(high)」「MID(middle)」「LO(low)」のいずれかを選択することが可能であるため、トレブルだけでなくミッドやローをブーストすることもできます。
この特徴的なコントロール方式はDiaz Pedalsのトレブル・ブースター、Texas Rangerにもみられ、実際に音もかなり似ているようです。
こちらの動画ではTexas RangerとTexan Twangが同じセッティングで比較されていますが、ブラインドテストをしたらどちらがどちらか分からないくらい肉薄したサウンドですね。
ちなみにこの動画はPedal Pawnの設立者CKR本人によるものなのですが、ここまで公に比較してしまうということはやはりTexas Rangerのクローンという位置付けを狙って造ったのでしょう。
また海外のフォーラム等では「Texas Rangerの回路図の著作権を買い取ってPedal Pawnからリリースした」などの記述もみられました。
確かにTexas Rangerを製造していたDiaz Pedalsは10年以上新製品を発売しておらず、ほとんど活動停止に近い状態であるため、もしかすると上記のような売買が行われたのかもしれませんが、真偽は定かではありません。
少なくとも現在Texas Rangerが市場に出回ることは稀で、オークションサイトなどで出品されていたとしてもかなりの高騰がみられます。
Diaz Pedalsの創業者である故・セザール・ディアスがスティーヴィー・レイ・ヴォーンのアンプテックであったこと、またDiaz Pedalsからリリースされるペダルは全て彼の設計であるという触れ込みもあり、やはりSRVサウンドを求めるギタリストからの人気は今に至るまで根強いのでしょう。
そんなレアなブースターとほとんど同じ音を得ることができ、そして簡単に手に入るTexan Twangの存在は、いち消費者としては喜ばしい限りです。
それでは各部に注目してみましょう。
ノブは2個のシンプルな設計。右のノブについては前述の通りです。
左側の「LEVEL」ノブを用いて音量と歪みの量を決定することができます。
歪み方としてはクラシカルなファズに近いようなイメージで、フルに回し切ってしまったほうがそのキャラクターが活かせそうです。
ギター側のボリュームノブにもしっかり追従してくれますね。ボリュームノブを絞ると綺麗なクリーン〜クランチの鈴鳴りサウンドが得られます。
やはりファズ的な運用が合っているようですね。
右側面のインプットジャックのすぐ右に電源ジャックを装備。一般的な9V、センターマイナスのものが使用できます。
9V電池を使用することも可能です。
背面はフラットな造り。バックプレートはネジによって固定されています。
ネジの頭がほんの少しだけ出っ張っており、マジックテープを貼ってボードに組み込むのは少し心配でしたが、本体も軽いため全く問題ありません。
SRVのサウンドに言及する際に”glassy(ガラスのような)”という形容がなされることがあるのですが、このエフェクターはまさにそういったSRVらしい煌びやかながらもヘヴィなサウンドをいとも簡単に再現してくれます。
SRVフリークには間違いなくおすすめの一台といえますね。
ファズ的な性質も併せ持つエフェクターであるため、アンプや同時に接続するエフェクターの歪みのセッティングや位置でかなりサウンドキャラクターが変わります。
手に入れた際にはぜひいろいろ繋ぎ変えて遊んでみてくださいね。お気に入りのセッティングが見つかるはずです。
僕はアンプをほんのすこーしだけクランチさせて、「HI」をブースト、「LEVEL」を3~4時にセッティングしたTexan Twangをアンプの直前に繋いで使うのが好きです。
ロリー・ギャラガーなどのギタリストと同じような、トラディショナルなトレブルブースターの使い方ですね。
ちなみにSRVフリークとして知られる気鋭のブルースギタリスト、フィリップ・セイスはTexas Rangerを2個繋ぎ(おそらく直列)、それぞれブーストする帯域を「MID」と「LO」にしているようです。
いかんせん高価なエフェクターなのでもう一つ買うのは気が引けますが…手に入れた暁には試してみたいものです。
この記事を執筆している2021年2月現在でTexas RangerのクローンはこのTexan Twangだけ…と思い込んでいましたが、調べてみると今年に入ってから新たにインドネシアのTrooper ElectronicsからTexas Transitというペダルが発売されていました。ノブの構成や出音、製品名も見るにこれもTexas Rangerのクローンでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=aExwcuxROhU
動画のキャプションにも「Texas Rangerが高すぎるから安く手に入るクローンを作ったよ」という趣旨のことが書かれていますし、間違いないでしょうね。
こちらのサイトでは850,000ルピアで販売されていますが、これを日本円にすると約6,400円。驚異的な価格ですね。
出来もかなり良いようですし、もう少し販路が広がれば十分に選択肢となりうるでしょう。
また余談ではありますが、このTexan Twangと同時にPedal Pawnからリリースされたファズペダル、Pedal Pawn Fuzzもかなり出来が良いエフェクターのようです。
こちらもおそらくDiaz Pedals製のペダルのクローンで、Texas Square Faceというファズフェイス系のペダルを基に製作したようです。
下記の動画を見る限り、こちらもかなりそっくりなサウンドですね。Pedal Pawn Fuzzの方が幾分かブライトな印象を受けます。
それにしても、ヴィンテージ系の機材の人気が未だに衰えず、こうしたクローンが次々に発売され売れていくのは面白いですね。
Pedal Pawnは先日Uni Vibe系と思しきエフェクターのリリース告知もInstagram上で行っており、今後も要注目なブランドです。
新製品を入手することができればまたこちらでレビューする予定ですので、引き続きギターニュース.comのチェックをお願い致します!
ライター:Śi va
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