モードについて、の第3回目。
今回はより実際的なモードについて見ていきます。
モードはメジャー・キーやマイナー・キーのように沢山のコードを使う事はあまりありません。
多くは2〜3個程度のコードでできています。
コード進行もほとんど一定のパターンと考える事ができます。
P – 1 軸和音 - Ⅰ類
P – 2 軸和音 - 1類 - Ⅱ類 - 1類
モードの進行では軸音によるペダル・ポイントも多用されます。
ペダル・ポイントとはコードが変わっても同じ音をベース音に使う事です。
上に書いた理由で使用されません。
モードとはいえ、使われているコードは通常のメジャー・ダイアトニック・コードと同じですから、それぞれ「内蔵メジャー・スケール上のコードに対するテンション・ノートと同じ」と考えてください。
各モードはそれぞれ色彩をもっていて、それらの明暗は次のようになります。
Lyd. → Ion. → Mixo → Dor. → Aeo. → Phr. → Loc.
5度圏という図がありますが、これはC音から右回りに完全5度づつ、左回りに完全4度づつの音を順に並べたものです。
これに内蔵メジャー・スケールがCの場合の各モードを当てはめると、明暗の順はF Lyd.から右回りに暗いモードになっていきます。
これは他の内蔵メジャー・スケールの場合も同じになります。
通常のメジャー・キー、マイナー・キーでのコードのいずれかを本来のスケールから別のスケールに変える事で部分的にモードのような動き方をする事をモーダル・インターチェンジといいます。
次のようなものです。
(例はすべてC メジャー・キーとなっています)
これらは全体で聴くととても新鮮な響きをもたらします。
このように通常の曲の一部分がモードになっている曲は沢山あります。
最近のポップスなどでも多用されています。
最後に…
モードというと難しそうに感じるかもしれませんが、ポップス、ロックにも多用されていますのできっとみなさんも知らず知らずのうちに聴いていると思います。
曲がどのようにできているか?考えながら聴いてみるのも曲の楽しみ方の一つです。
ライター:澤田 卓也
ミュージックカレッジ・メーザーハウス講師。 澤田卓也ギタースクール主宰。 著書として「ギターコード・パーフェクトマスター」「アコースティックギター・パーフェクトマスター」(共に日本文藝社刊)。 ジャズ、ロック、ブルース、ポップス等ギターミュージックは全部好きです! 自分のバンドではジャズ・フュージョン系の音楽を演奏しています。
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