今日のギター女子:Nili Brosh[記事公開日]2015年10月1日
[最終更新日]2015年10月1日
[ライター]森多 健司

Nili Broshは1988年生まれ、イスラエル出身のギタリスト。

Nili Broshの来歴

イスラエルのリションレジオン出身。イスラエルは日本では治安の悪そうなイメージが強いですが、音楽は非常に盛んでレベルが高く、オズ・ノイなどの世界的プレイヤーも出ています。

そんな音楽の盛んな国で生まれ育った彼女は、幼い頃より実兄であるEthan Broshのギターに影響を受けて育ちます。そして彼女が12際の時、家族はアメリカのボストンに移住。その後、音楽への情熱を失わなかった彼女は、音楽を学ぶため名門バークレー音楽院に入学。最終的には主席で卒業し、19歳最年少で同校の講師となります。在学中にYouTubeへ投稿された動画は18万を超える視聴数を獲得しました。

その後、スチュハム、アンディ・ティモンズなど、ベテラン・プレイヤーやアイアン・メイデン等との共演を経て、2010年にはファーストアルバム「Through the Looking Glass」を発表。このアルバムにはアンディ・ティモンズがゲストとして参加しており、バックの演奏陣は自己のバンドとなっています。

2011年、プログレッシブ・メタルバンドのSeven the Hardwayに参加。そのオリジナルメンバーでもあるトニー・マカパインのバンドのサブギタリストとして2014年からはツアーに帯同しています。

プレイスタイル

ジャズの名門のイメージが強いバークレー出身ではありますが、メタル系のバンドに加入するだけあって、ジャズ臭はほぼ皆無、ロック要素の強いプレイスタイルです。ギンギンに歪んだ音で速弾きしまくるそのスタイルは男性顔負けの代物で、若さもあってか強烈な勢いを感じます。

スケールの速弾きなども数多くみられる中、タッピングを効果的に使用したり、メロディラインを奏でる際にワウを大胆に使ったり、ジョー・サトリアーニ的な知的な雰囲気のプレイを、その攻撃性と強く歪んだサウンドで包んでいるといった印象です。

1stアルバムではスパニッシュの影響を受けたような楽曲や、フュージョンっぽいものも含んでいましたが、ギターそのものが完全にハードロック~メタル系に寄ったものなので、そのギタースタイルの一貫性が、多彩な楽曲を良くも悪くもまとめ上げる役割を果たしています。

ただ、まだ若いため、トニー・マカパインのように今後スタイルが変わっていく可能性も十分に考えられます。成長もまだまだ期待できそうな逸材と言えそうです。

使用機材

数年前まではInspire Guitarという小さい工房のカスタムギターを使用していたようですが、トニー・マカパイン・バンドに参加してからは7弦ギターに移り、現在ではIbanezのUniverseシリーズなどを使用している模様。ピックアップはEMG。アンプヘッドはPeaveyのものを使用しています。

参照:http://www.guitarworld.com/guitar-girld-nili-brosh-tony-macalpine-s-latest-weapon

ライター:森多 健司

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