メラメラと燃えるファイアーパターン。SHOWモデルのワンオフ製作品でも手に入れやすい価格帯で勝負できるのは、大きな会社だからこそではないでしょうか。
多くのブランドのOEMを手掛ける「ダイナ楽器」は、これまで展開してきたスタンダード路線「D‐SOUNDGEAR」に加え、モダン志向に振りきった新ブランド「Dyna」がここでお披露目。全ジャンルに対応できる音と性能をしっかり確保しつつ、新しさをもりもり盛り込んだクールな新モデルが注目されていました。
Dyna「KUSABI-II 5strings Rugged Gold」
ボディ材の木目を引き立てるシースルー塗装、木製ピックアップカバー、多機能なアクティブ回路。ここまでやってもお求めやすい値段に抑えられるのは、同社の生産力が成せる業です。
ピックアップは自社開発で、パッシブでまとまりのある実用的な音 + アクティブ回路やアウトボードプリアンプで音色補正する際、必要以上の癖が無く扱いやすい音を目指しています。
シングルカッタウェイのオリジナルモデル「モーティブ」を、新ブランド「Dyna」のコンセプトで味付けした「モーティブII」。立体的に処理されたボディトップに、モノトーン調の仕上げが素晴らしくクール。
ボディ表面は木目を浮き出させた、ザラザラ感のある新しい仕上げ。木材に砂を吹き付け、木目の柔らかいところを削って硬いところを残す「サンドブラスト」工法によるものです。モダン志向というだけあって、適度に平たい感じのネックグリップ。
5WAYセレクターは、コイルタップを絡めた特殊配線です。ホットなハムバッカーサウンドを基本に、方向性の違うサウンドへ移行できます。タップ時には低域を補う特殊回路が起動し、スラップもできるドンシャリ音が得られます。
ブラックパーツを基本としながら、ロッドカバーのネジはギラっとしたニッケルメッキ。「ギターのネジは、アパレルで言うボタン」という考えで、ネジをトータルコーディネートのツールにしています。
こちらは7弦モデル。新ブランド「Dyna」は、近年スタンダードとしての立ち位置を確立させている7弦ギター、5弦ベースの設計を6弦/4弦に落とし込むというコンセプト。「サンドブラスト」で凹ませたところに金色が入り、凸の部分をホワイトで仕上げる立体的なボディ。ブリッジのマウントネジに、敢えて金色を使用するオシャレ感覚も楽しい。さらに多層ネック、ロック式ペグ採用で¥23万は、かなりの破格。担当者さん曰く「音と弾き心地は値段以上」。
二つのハムバッカーと5WAYスイッチで、多彩なサウンドが出せます。2番と4番がTLタイプイメージ、3番がスラップ対応のドンシャリです。リアがシリパラ(直列並列切替)になっているところがミソ。ピックアップ自体も、しっかり自社開発。
《他社ができたことはウチもできます》ダイナ楽器訪問インタビュー – エレキギター博士
何ともお美しい、アニバーサリーモデルのヘッド。超極上のキルトメイプルを包むような、アバロンのパーフリング。
今年で35周年だという「ティーズ・ギターズ」は、それゆえにかなりの気合の入り方。お家芸の高精度な木工と高級な木材構成を武器に、バリっとモダンな定番機種をずらりと並べていました。その中で遂に登場するTLスタイルが注目を集めます。
フェラーリなら赤、T’sなら青。美しいブルーのギターたち。それぞれの青にキャラクターがあります。
ボディ、指板、ピックガード、ピックアップ。それぞれで異なる「黒」を調和させた、クールなDST。
美しい・・・。誰だT’sは青だなんて言ったのは。
「5Aグレードの上位1%以上」という恐ろしく貴重な、秘蔵のトップ材を使った35thアニバーサリーモデル。間違いなくすべての材料が最高のもので、今回は8本だけ作ることができたとのこと。この立体感、この高級感。ヘッド、指板、ボディをぐるっと縁取るアバロンがまた美しい。
マホガニーボディ&ネック、ホロウボディという本体は軽量で、ボディ側が軽いはずなのに重量バランスがきちんと取られていて、構えやすく弾きやすいギターです。マホガニーネックに起因する、ゆったりとしたゆとりを感じさせる響きを持つ、きれいに澄んだ上質なサウンド。シャキシャキのテレキャスターサウンドも、とろけるようなジャズトーンも余裕です。
指板にも死角は無し。「マグロ(真黒)」と呼ばれる真っ黒なエボニーを、アバロンが彩ります。
ヘッド裏に記される「バジー・フェイトン・チューニング」搭載の印。
サラサラ、スベスベなマホガニー製ネック。
やはりトップの豪快な杢に目が行ってしまうが、Fホールの内部まで、仕上げの美しさもまた素晴らしい。大自然と人間のコラボレーションというべきか。
《一人ひとりに届けたい》T’s Guitars訪問インタビュー – エレキギター博士
ヴィンテージモデルとは違い、現代のトーンを出す現代の楽器をプロデュースする。
「ツバサ・ギターワークショップ」は、ヴィンテージモデルを作る「フラートーン」で名高いビルダー田中千秋氏を中心に新たに立ち上げた、オリジナルモデルのブランドです。本体もピックアップも外部に委託せず、自社で開発/製造しています。ギターも開発中とのことでしたが年末のリリース予定、今回のところはベースに絞った出展です。
「現代の楽器として、もうちょっとだけハイが欲しい」の一念で、ピックアップを作るところから楽器開発を進行させています。JJ配列はヴィンテージ・サウンドを意識しながら高域を持ち上げ、PJ配列ではヴィンテージ・スタイルの図太いPにキュっと引き締めるPJ専用のJという組み合わせ。各配列への愛情がうかがえます。
JBタイプの「The Hopper(ホッパー)」。ピックアップはヴィンテージ・スタイルを出発点としながら、バキバキのスラップもできるモダン方向へのチューニングが施されている。
「色合い」に深いこだわりが。やはり良い楽器はかっこよくなくちゃ。
シルバーのピックガードはアルミ製。まさに「いぶし銀」。
JGタイプの「The Loose(ルーズ)」は、「圧力を緩め、解き放つ」という思いを込めたネーミングです。ロック系の人にガンガン弾いてもらいたい。モダン系と言いながら、こういうのもやる、という柔軟な姿勢。
「ギターっぽさ」を演出しているという色合い。HopperとLooseのピックアップは共通です。
虫食いの被害を受けて伐採された、長野の県木「アカマツ」をボディに使用したことで話題となった「Surf Breaker」。レギュラーモデルの「Surf」をベースとしながら、このボディ材が活きる工夫が施されています。
多くのブランドを多角的に展開する「ディバイザー」は、「Bacchus」「Momose」「Seventy Seven」の3つで参加しています。
希少材に強いディバイザー。展示されたギターはどれも面白いトップ材が目を引きます。
何とも妖艶な。宝石のような色合い。
地元イベントの特別なモデルだけに、ヘッドにも山の稜線をイメージした特別な意匠が。
空洞をレジンで埋めた大胆なボディは、ポジションマークとマッチングさせる洒落た意匠。
ボディ外周をえぐる「ジャーマンカーヴ」により、虫食いの感じがいっそう際立ちます。虫食いがちょうどボディエッジに収まるように狙う、木取りの妙技。
各種メディアで取り上げられたこともある「Surf Breaker(サーフ・ブレイカー)」は、虫食いによるダメージを木材の面白さへと転化させた、ディバイザーらしい一台。ペンキをラフに塗ったような、アメリカンな雰囲気です。本体は軽量でバランス良く、軽やかな響き。コードをギャンギャン弾きたい。
ピックアップは、フロントに同社の取り扱う「モジョトーン」社製で粒立ち良く太く甘いリッチな音、リアは自社製でギャリっと暴れる音、という組み合わせ。ミックス時は素直でスッキリした音です。
様々なブランドで提唱する新しい価値:ディバイザー訪問インタビュー – エレキギター博士
ライター:小林 健悟
「エレキギター博士」 「アコースティックギター博士」で記事を書いています。 ギター教室もやっておりますので、興味のある方はぜひどうぞ☆ The Guitar Road 郡上八幡教室のページ 松栄堂楽器ミュージックスクエア岐南のページ 春日井音楽院のページ - ギター教室navi
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