塩塚モエカ(しおつか・もえか)さんは、3ピース・ガールズバンド『羊文学』のギターボーカルを担当。オルタナティブ・ロックならではの繊細で美しいギターフレーズが特徴です。
ギター:Fender Custom Shop/’66 Jaguar Deluxe Closet Classic
塩塚モエカさんはFenderカスタムショップのジャガーを使用しています。ピックアップには、Custom Shop製 ’62 Single-Coil Jaguar2基が搭載され、ジャガーならではの個性的なトーンが特徴です。
こちらのギターは、6150のミディアムジャンボフレットが採用されています。
フェンダーでよく採用されている6230よりもフレットが低く、押弦がしやすいです。さらに、22フレットのショートスケールだから、小柄な女性にもピッタリなサイズ感といえます。
コード弾きでジャガー独特の音圧を出しつつ、アルペジオで繊細さを演出する。
まさに、塩塚モエカさんらしいギターですね。
国内屈指のジャガー使いとして数々のヒット曲を生み出している塩塚モエカさん。
2024年3月のギターマガジンにて、塩塚モエカさんが使っている機材の情報が公開されました。音作りのポイントをふまえてご紹介します。
【ペダル】
チューナー:KORG/Pitchblack X
オーバードライブ:Fulltone/OCD
オーバードライブ:Vemuram/SHANKS ODS-1
オーバードライブ:A.Y.A TOKYO JAPAN/drivesta
ファズ:Electro-Harmonix/Ram’s Head Big Muff Pi
コーラス:Arion/SCH-Z mod
リバーブ:Ninevolt Pedals/Bath Time Reverb
ディレイ/ピッチ・シフター/フェイザー:Red Panda/RASTER
リバーブ:strymon/Bluesky
ディレイ/ルーパー:Electro-Harmonix/Canyon
パワーサプライ:strymon/Ojai
パワーサプライ:strymon/Zuma
上記のペダルを見ると、羊文学の要となるサウンドは、空間ペダルで作られているのが分かります。塩塚モエカさんは、歪みペダル4台に対して空間ペダル5台を使用。
ギターボーカルは、歌いながらタイミングよくペダルを操作をするのは大変です。
塩塚モエカさんのように、
シンプルな使い分けをすれば、足元を見ずにペダル操作ができます。
お金をかけず、手持ちのペダルのみで「塩塚サウンド」にするコツは、アンプのリバーブを強めにかけることです。クランチを作り、手持ちのコーラス、リバーブを組み合わせれば羊文学の雰囲気が出せます。
多機能マルチエフェクターがある人は、空間系をまとめるのも手。
塩塚モエカさんの凄さは、幻想的に響くキラキラとしたアルペジオが魅力です。
ド派手なギタープレイというより、 塩塚モエカさんの優しい歌声を引き立てるスタイル。
羊文学の代表曲『1999』を聞いてみましょう。
一瞬にして、幻想的な雰囲気に包まれたのではないでしょうか。
シンプルなコードやリフを用いることで、ボーカルのメロディが際立っているのが分かります。残響音を活かして、柔らかく繊細なのにどこか力強さが感じるサウンド。
「残響音」を意識することで、羊文学の空間的な広がりに近づけます。
羊文学のギターパートは比較的、初心者さんもトライしやすいです。
音作りを参考に、ぜひ羊文学の曲にチャレンジしてみてくださいね。
ライター:ぎたじょのR.
音楽ライター。女性ギタリストならではの悩みを中心に、音楽で役立つ情報の発信をしています。ニール・ショーンとの共演を目指して日々奮闘中。 個人ブログ:https://sparetimez.com/
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