左手の構造に着目したコードフォーム その1「Dm7」[記事公開日]2015年9月18日
[最終更新日]2015年09月18日
[ライター]小林 健悟

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カラダをどう使ったらストレスなく弾けるか、という視点でギターの奏法を解説する方が最近増えているように感じていますが、まだまだこれから開拓されていく分野だと思います。エレキギターニュース初投稿となる今回は、初心者が若干苦労する「Dm7」の押さえ方を例に、左手の使い方を考えていこうと思います。

音が鳴る!ギターコード表

これがDm7。

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シンプルながら難しい押さえ方のコードだと思います。この押さえ方の特徴は、人差し指一本で1、2弦を二本ともホールドすることにあります。それに加えて中指で3弦を押さえ、親指で6弦をミュートします。人差し指の先は伸ばして寝かせ、中指は立たせるのがポイントです。特に難しいのは人差し指ではいでしょうか。すでに完璧に押さえられるという方も、1弦が鳴らなかったあの頃のことを思い出してみてください。きっとイイ曲が書けますよ。

 

このDm7を押さえようとすると、多くの生徒さんが、まずこのような左手になります。

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1弦が押さえられていないません。で、これをどうにかしようとして、

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左手全体を傾けるので中指が傾いて2弦に触れてしまい、今度は2弦が鳴らない。2弦を鳴らそうとすると1弦が押さえられない。1弦を鳴らそうとすると2弦が鳴らない。キー!!ってなります。人によっては自分にはギターなんか向いていないんじゃないか、生まれてきてごめんなさい、っていうところまで考え込んでしまうようです。しかし大丈夫。そんなことはありません。

どうすればDm7の美しい響きが得られるのか。

このコードのポイントとして紹介した「人差し指の先は伸ばして寝かせ、中指は立たせる」をいかに実現させるか。それを導くために、指の関節を観察してみましょう。

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  • 第一、第二関節は曲げるか伸ばすかしかない二次元的な動きをするします。
  • 第三関節は「球体関節」となっており、三次元的にぐりぐり回すことができます。

指先で弦を押さえる場合、第一関節を曲げる筋肉を使います。これにより指先に力が加わりますが、この筋肉は第二関節を連動させます。よって、第一関節を曲げると以下のような形になります。私の教室では「すいませんでしたー!(平謝り)」の形と称しています。

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いっぽう弦を2本押さえようとする場合は、指の腹で圧力を加えます。このとき第二関節を曲げる筋肉を使いますが、この筋肉は第二関節のみ動かすので、以下のような形になります。

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私の教室では「コンニチハ(裏声)」の形だと説明していますが、このとき指先には力が入りません。これに苦労する人もいますが、がんばってください。筋肉の操作に慣れていないだけです。

 

この形を作っておいて、第一関節を曲げる筋肉で指先に力を送り、

「イイ感じの第二関節をキープして指先を伸ばしつつ、それでいて指先には弦を押さえるための圧力がかかっている」

という状態を作ります。ここが掴めれば、何とかなります。

「手足のように動かす」に指は入っていません。

第二関節を曲げる筋肉は、おそらく楽器を弾く者でなければ使う機会がありません。第一関節を曲げる筋肉を使うと自然に第二関節が曲がるものだから、それが第二関節を曲げるということだと体験的に覚えてしまっていた、という方が多いように思います。利き手じゃないほうならなおさらだし、私もそうでした。

逆にどうしても指が立てられない、という生徒さんも一定数いらっしゃいます。こういう方は指を曲げる時に第二関節を中心に動かしている習慣があるはずで、第一関節を曲げて指先に圧力を送るトレーニングが必要になります。

ギター講師は、いろんな職業の生徒さんとお話ができる商売です。今回の記事は、整形外科の生徒さんから教えていただいた筋肉の付き方を題材にしています。この話を知った時点では、先生のくせに第二関節だけ曲げようとしてもなかなかスムーズにいかず、関節がコキコキ言って嫌がっていました。しかし慣れてくると動きはスムーズになり、指の操作がラクになった気がします。

おわりに。

いかがでしたか?コードの押さえ方にはそれぞれ「ウマくハマる手の使い方」があり、コードによっては肘や肩まで考慮する必要があります。指先をどこに置くか、という考えだけではなかなか美しい押さえ方に行きつきません。他のテーマに浮気をしながらも、このテーマについてはその2、その3というようにシリーズ化していきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。

ライター:小林 健悟

エレキギター博士」 「アコースティックギター博士」で記事を書いています。 ギター教室もやっておりますので、興味のある方はぜひどうぞ☆ The Guitar Road 郡上八幡教室のページ  松栄堂楽器ミュージックスクエア岐南のページ 春日井音楽院のページ - ギター教室navi

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